■■■■■４？ ページ32
瞼の裏ではなく、確かにこの両の眼で見たものが最初は信じられなかった。
…神だとしても人だとしても、あまりにも歪で、不完全だったのだから。
その者の口が動いた。声にならないのだろう。必死に何かを伝えようと口だけが動いていた。
「…不要、」
口にした瞬間、目の前の者の顔が悲痛に歪んだ。仕方のないことだ。しかしあの瞬間、私は何を言えばよかった？
あまりにも悲惨で愚かな戦争。その渦中で死んだ我が子、そんなことは分かっている。認識もしている。確かに悪しき存在ではない。が、完全なる世界を創造するためには必要な存在だと思えなかったからこその言葉だった。歪な存在は物事を悪しき方向へ傾かせるのかもしれないのだから。実にあの男がそうだった。不出来で無価値、半端に身内精神を見せてきたあの邪悪な、邪悪、な＿＿
何故だと問われた。不要ならいつも通りすぐに滅亡と創生をして切り落とせばいいのではないかと。
何故だと問われた。自死を選んだのなら死なせればよかっただろうにと。
しかし私はその問いに返せる答えを持ち合わせていなかった。
…いや、あったのだろう。”あの時”は。でなければ不完全な存在であるアレを切り捨てなかった理由がないのだから。
何故だろう。私は、あの時何を思った？
私は何をもって歪だと思った？歪だと思ったあの男は誰だ？
何故生かした、死なせても問題はなかったはすだというのに。
私は一体何を、
瞼の裏に映されるかつての記憶。もう霞のように朧気なそれが、たまらなくもどかしく感じた。
クリア前に妖精王が召喚されるカルデアだってあります→←こねた(ほとんど会話)(唐突に終わる)
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影印 - Ayakaさん» コメントありがとうございます。自分の中では最近ギャグ寄りの話が多いけど大丈夫かな…と結構心配になっていたのでその言葉がとても嬉しいです。 (2021年6月26日 15時) (
レス) id: 2648135176 (このIDを非表示/違反報告)
Ayaka(プロフ) - 面白いです。続きも頑張ってください！楽しみにしてます。 (2021年6月22日 19時) (レス) id: f23d5c420b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影印 | 作成日時：2021年5月22日 12時
