青い眼鏡(2018.06) ページ18
「じゅったん」
沖縄から帰って日常の戻った、
雨が増えてきた、この頃。
「意外と普通の車だ」
「どんな想像してたんだよ」
「外車」
「そんな金ねえわ」
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寝起きドッキリでみんな眠気と前日からの疲れで頭も働かない中、
わーわー騒いでいたら、足元で何か踏んだ感覚と、嫌な音がして、
足元にあったのはぐにゃりと曲がった眼鏡のフレームと、割れたレンズ。
それは間違いなく目の悪いAが普段使っているもので、
流石に人のものを壊して弁償しないのは申し訳なくて、仕事がオフの今日、買い物に誘った。
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冗談でも仲が良いとは言えなかった時期の長い俺ら。
舞台に向けての打ち合わせのあったその日は、いつもは気にならないネット上の心ないコメントが引っかかって
無性に、イライラしてて
ふいに、口から飛び出た確実に彼を傷つける言葉。
しかも、仲間に。
普段は何を言われても、言い返さない。
ただひたすら、耐える
年にしては落ち着きすぎるくらいの彼だけど、
気づいたら次の瞬間破裂音が響いて、暗転した視界。
目の前にいたのは俺が知ってる穏やかなAじゃなくて。
売り言葉に買い言葉
一度栓が外れたら抑えられず、メンバー全員が止めに入るくらい年下相手に激しく言い合って。
乱暴に閉められたドアの音に、変に頭が冷えたのが、今でも鮮明に頭に残っている。
多分、これからもこの苦さは消えない。
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「UVカットやブルーライトカットなどの加工も＋3000円で出来ますがどうされますか？」
「そうしな？」
「え、いいん？ 変なとこにおいてたのが悪いんに」
「壊したの俺だから、ちゃんと払わせて。」
「えー、じゃあお願いします」
「いや、なんかごめん」
「謝んなくて大丈夫」
「ホンネ？」
「うん、ホンネ。」
役のためにかけたストレートパーマがまだ残ってて、さらさらした髪が頷く。
「車出してくれてありがと」
「素直だね」
「うるさ笑」
自分が与えてしまった傷も、受けた傷も、忘れられない
ただ、
「今日Aの飯食いたい」
「実家帰るんじゃなかったの？」
「予定変更」
「なんか食べたいものある？」
「ハンバーグ」
「まーためんどくさいもん…」
「いいじゃん、お願い」
「へーい」
これから、を大切にすることはできる。
言いたいことを、言いたいだけ言い合うのが、俺らの約束。
少し、距離の取り方が上手じゃなかっただけ。
俺とAが、まだぎこちなかった頃の話。
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さとみ(プロフ) - 続きが気になります！パスを教えて頂きたいです。 (2023年4月19日 3時) (
レス) @page44 id: dc53ed0d61 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 何度も楽しく読ませていただいてます!よろしければパスワードを教えていただきたいです！宜しくお願いします！ (2022年9月11日 11時) (レス) id: 5e18e69194 (このIDを非表示/違反報告)
そよん(プロフ) - よろしければパスワードを教えてください！とても面白くて読んでいてとても楽しいです！よろしくお願いします (2022年9月3日 15時) (レス) id: 04f1e702a9 (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます！もし良ければ、パスワードを、教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (2020年12月1日 9時) (レス) id: 8752f9be26 (このIDを非表示/違反報告)
Haruka - パスワードを教えてください！お願いします (2020年8月25日 0時) (レス) id: 2f0f0a00b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆこ | 作成日時：2020年5月30日 12時
