眠りは深く目覚めは浅く【アルドノア・ゼロ】 (ページ12)

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貴女side

貴女「兄の事は地球側が、伊奈帆さん達が来る前にヴァースの、私を預かっていた伯爵から聞きました。本当に、直前に」

伊奈帆「それは本当なのか？」

貴女「あら？アセイラム姉様に聞けばすぐに分かることですよ。あぁ、エデルリッゾも知っていますね」

アセイラム姉様はそれを隠したいのですかね

立場的にも私は不用ですし

利用するにも出来ないし

邪魔なだけ

だからヴァース本星の宮殿に幽閉するつもりなのかな

伊奈帆「僕は、スレイン・トロイヤードを、君の兄さんを恨んだりはしない」

貴女「嘘つかなくていいですよ。まともに話したことも無い兄さんなので。私が傷つくことはありません」

伊奈帆「会いたくないのか？」

貴女「何故、会わなければいけないのでしょうか？兄は私の事など覚えていないでしょうに」

伊奈帆「君は、馬鹿だね」

ストレートに私に突き刺さった

伊奈帆さんの言葉

貴女「え…」

伊奈帆「彼は独りだし、孤独だ。それを、君は和らげる事が出来るんじゃないのか？」

貴女「嫌です」

伊奈帆「君は彼の唯一の家族だろう？」

貴女「それでも嫌なんです！」

兄に優しさを与えるのは嫌

話をするのも嫌

なんで泣いてるのかな…

貴女「私はっ…兄を恨んでいます」

伊奈帆「Aさん…」

貴女「お願い…分かって」

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*追加人物設定*

A・トロイヤード
アセイラムの妹というのはヴァース帝国の隠蔽工作。隠蔽工作が行われたのはトロイヤード博士が亡くなった後。身寄りの無くなったAを思ってのものだったらしいが、スレインが起こした思わぬ行動によってその立場は一転し、肩身の狭い思いをする。Aとスレインの関係が明らかになったのは後のことで、それが早くに明らかになっていれば、彼女は実の兄を恨まなかったかもしれない。