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双子 ページ49

黄 side


たった今、Aの無実が明かされて、ほっとしていた僕はやっと落ち着いて自分の席に座れた。


しかし、Aはそうでは無かったようだ。

ずっと黙ったままで周りの謝罪を無視している。おまけに下を向いている目は生気が感じられない。


最近様子がおかしいのだ。

何かを抱えている。


そんな彼女に、僕は何かできないのだろうか。


僕は、好きな女の子を助けることもできないの?


僕にしてあげられることは…っ




………今だ…。


そう、……Aに告白をする時は、


少しでも……僕にできることがあるのなら。

今の気持ちを伝えたい。


____君の隣に居てあげたいから……。












A side


『双子』


その関係とはなんだろうか……。


血が繋がっている?


顔が似てる?


……わからない。



世界が、周りの人達が"それ"を否定したら……。


私たちは、その関係ではなくなるの?



そんなの…っ、そんなの……っ!









黄「…A!、A〜!!」



『…っっ!!』


あっ、全然話聞いてなかった……。


何か言ってたのに…。


『ッ…ごめんなさい。』


黄「いや、大丈夫ですよ。」


それより、……




黄「ねぇ、A…伝えたいことがあるんです。」



改まってかしこまる彼を私はどう受け止めれば良かったのだろうか。


それは今でもわからない。


けれどその時私は…
自分の気持ちを伝えるのが精一杯で……。


ここは誰もいない廊下。


響くのは彼の声だけで邪魔をするものは何も無い。




無音が、何故か心地よい。




黄「……好き、です。」





「A」






やっと放たれた、ずっと聞きたかった言葉。


彼から知りたかった気持ち。


言葉にしてもらえることがこんなにも嬉しいだなんてっ




例え好きの意味が違っても。




貴方に……っ




貴方にその名前を、…私の名前を呼ばれたら
まるで…



私の中にあった氷が溶けていくように感じて、





その氷から溶けた水を受け止めてくれる貴方はグラスのようでっ…!!



そこにレモンの汁と少しの甘さを足したら……







『……私もっ!!』






『私も好きっ…琉輝人!!』







心地の良い、レモネードの完成だ。

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カフェ.モカ(プロフ) - 流莎さん» 頑張ります! (2022年7月10日 17時) (レス) @page50 id: cc68a867fa (このIDを非表示/違反報告)
流莎 - カフェ.モカさん» 優し(元優華です。)これからも、更新などなど頑張ってください! (2022年7月4日 6時) (レス) id: d2c652474f (このIDを非表示/違反報告)
カフェ.モカ(プロフ) - 優華さん» いえいえ、全然大丈夫ですよ〜 (2022年7月3日 10時) (レス) id: cc68a867fa (このIDを非表示/違反報告)
優華 - カフェ.モカさん» 色々、迷惑かけちゃってごめんなさい! (2022年6月22日 18時) (レス) id: d2c652474f (このIDを非表示/違反報告)
カフェ.モカ(プロフ) - 優華さん» それは良かったです (2022年6月21日 21時) (レス) id: cc68a867fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カフェ.モカ | 作成日時:2022年3月6日 17時

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