双子だなんて知らずに君は恋をする【黄】 stxxx

花の正体 ページ41

A side


橙山さんが大きく声をあげるとその声が教室中に響き渡り、一気に生徒達の注目が私に向く。


しかも私を見る生徒達の目は冷たいもので決していいものでは無かった。


え、……なに。


千秋ちゃんって誰…？


机、…花…？


『…なっ、何言ってるんですか？』


色々と意味が分からない事が多くて、私はそのまま思ったことを素直に述べることしかできなかった。


だって…本当に、今学校に来たばかりなのに…。


まるで罪を擦り付けられてる気分になり、なんだか悲しくもなってきた。


困惑していると、
また橙山さんがさっきの声と共に憎しみも付け加え声を張り上げた。


橙｢とぼけんなやっ……さっきあの花をAがむしっとるとこ、見たって言ってる子がいるんやで！？｣




……花…。


花には心当たりがあるけど、

あれは確かに学校の花壇に置いといた。


少し気になったから、先程人が群がっていた机に目をやる。


そして、私はその光景に目を丸くするのだ……。



……なんで？


なんで、あそこに…っ、あの花が？


……っ！


何かに気がつき汗が垂れて頬を伝う。


あの花は、確か……



さっきまでは知らないと思ってたけど、



知っているかもしれない。



あれは、


…あの花は




白い花



【スノードロップ】



花言葉は









《あなたの死を望みます》

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