俺達は、君の瞳に映りたい【名探偵コナン】

漆黒に染められて5 ジン ページ16

「……おい、部屋だ」



「かしこまりました」



眠ったシードルを抱きかかえて、BARの上にあるホテルの一室に連れて行く。


部屋に入ってシードルをベットに寝かし、しばらく寝顔を眺めていた。




……女の寝顔を眺めるなんて俺らしくねぇな。



俺にとっての“特別”はこいつの為だけにあるようなものだった。






そう考えながら、シードルの頬をさする。




まさか俺が、自分以外の人間にこれほど依存するなんてな。



想像もしていなかった自分の姿に自嘲した。



「……いっそのこと今殺してやろうか、」


俺の腕の中で永遠の眠りにつくこいつを想像しただけで、歓喜が俺の背中をゾクゾクさせた。






チャキ

銃口をシードルのこめかみにあてる。




『……んッ、…んふふふふふ』



きもいな。

間抜けな顔をして、一体どんな夢みてんだてめぇは。


「……ックク、」


俺はどうやら本当に腑抜けになっちまったらしい。


銃を懐に直し、シードルを抱き寄せ眠りについた。

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