5 ページ5
.
重岡「……ん、？」
『あ、起きた？おはよう』
寝室のドアから登場したのは、まだ寝ぼけ半分の家主。
無言で近づいてきた彼は、そのまま私の後ろに。
『まだ眠いんじゃない？寝ときなよ』
重岡「焦った」
『、ちょっと今料理してるから危ない、離れて』
重岡「目開けたらAおらんし、帰ったかと思った」
あ、今ちょっとだけお腹に巻きつく力が強まった。
◇
重岡「んま！」
どうやら頭が働いてきたしげは、いつものように笑顔を見せながら作っておいた朝ご飯を頬張る
『ほんと？良かった。』
褒められた嬉しさを噛み締めながら、若干冷めてきたホットコーヒーを口に持っていく。
重岡「今日仕事何時？もしかして、そろそろ出る？」
『ふふ、今日土曜日でしょ』
手に持っていたカップをテーブルに置けば、心底嬉しそうなしげと目が合った。
…そんな顔しないでよ。
重岡「そか、昨日が金曜やもんな」
『しげは？何時から？』
重岡「俺はー、昼過ぎに迎え来るんちゃうかな？」
言われてスマホのロック画面を見れば今は10時を回ったところ。
『じゃああともう少しゆっくりできるね』
重岡「そやなぁ、一緒に ゆっくり しよな」
何か意味を孕んだような言い方やめなさい。
『いや、私はもう帰るよ？』
重岡「はぇ！！？なんでぇ！！！」
『うるさ！！、
しげの迎えの前にはいつも帰ってるでしょ』
重岡「だーかーらー、それなんでなん？」
『いやいやいや、
メンバーさんとかマネージャーさんにバレたらどう説明すんの。』
重岡「なにを？
Aがここに通ってるって？彼女って？」
『彼女じゃない』
重岡「じゃあ彼女になればいいやん」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 99人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まるもち | 作成日時：2022年12月7日 2時
