キスをせがんでみた[Build/べスマ] ページ9
〈桐生戦兎〉
「そんなの俺からじゃなくてAからすりゃいいでしょーが」
研究中の彼はこちらを見るとそう言って唇を人差し指で指す。
あなたみたいにそんなすらすらと出来るような人じゃないの…!と言いたいのを堪えつつも震える手で彼の顎を掬う。と同時に頬に手が添えられ軽く口付けられる。
「ごめん、少し意地悪が過ぎたか」
数回キスを頬に落とされて擽ったいと言えば彼の重心がぐぐとこちらに傾くのを感じ取りそのまま彼が座っていた椅子へ腰を落とす。
『え、ちょ……?』
「お前が強請ったんでしょ?俺が満足するまでさせなさいよ。」
待って、という言葉は彼の口によって塞がれ啄むように口付けられる。空気を吸おうとしたその瞬間するりと舌が入ってくるし腰あたりをトントンと触るから確信犯。
「…んな可愛い顔されたら止まらなくなるでしょ全く。」
『誰のせいだと……』
「誘ってきたのはそっちだろ?」
『言い方!!!!!』
けらけらと笑いながらこちらを見るとふにと唇を指で触られる。
「全く、素直になりなさいよ。その方が楽だよ?Aちゃん。」
確信犯。
〈万丈龍我〉
「はぁ!?」
スマッシュを討伐し帰ってきたのを狙って放った言葉。
急な爆弾発言に驚き一気に顔を染める彼。
「急にどうしたんだよらしくねぇ……」そうぼそりと呟く彼に駄目かと問えばそういう意味じゃねぇよ。と言いながらずかずかと此方へ向かってくる。
「Aからんな事言われるのあんまねぇしな。」
その瞬間顎を掬われ彼の端正な顔が近づいたと思ったらちぅと唇を奪われる。
「どーだ、満足したかよ」
至近距離で言われて揶揄いついでに全然足りないと言えば「そーかよ」と一言置いてから強引にキスされる。あ、駄目だ食われる。
止める言葉を言う余裕もなく口を開けた瞬間熱い舌が入ってきて頭に酸素が充分に回らず意識がふわふわとする。
口が離された瞬間新鮮な空気を肺に吸い込む。
『ば、万丈……ちょっとタンマ』
戦闘後だ、高ぶっている彼に今言う言葉ではなかった。
そう反省しつつままならない意識の中で彼を見るとフーッと荒い呼吸で私を一瞥する彼。その瞳に背中が粟立つ。
「……足りねぇ。」
そう言いいつものスカジャンを脱ぎ払い待てを言おうとして直ぐその言葉は呑み込まれた。
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温泉卵 - 誤字あってすみません‼︎😭 (3月23日 0時) (レス) id: cf3aefaeb6 (このIDを非表示/違反報告)
温泉卵 - こんにちは!コメント失礼します!いつも楽しく見させて頂いてます!リクエストしたいのですがウィザードで怪我してしまった。またいな感じお願いしたらしたいです。できたらお願いします! (3月23日 0時) (レス) id: cf3aefaeb6 (このIDを非表示/違反報告)
ぽに(プロフ) - るしゐさん» そういって頂けて恐縮です~т_тマイペースでやっていけたらと思いますのでこれからもどうぞよろしくお願い致します🤝🏻 ̖́- (2月21日 0時) (レス) id: 48bd687bc9 (このIDを非表示/違反報告)
るしゐ - バレンタイン反応集、とても素敵でした!!これからも更新頑張ってください✨ (2月15日 20時) (レス) id: 3376040ee3 (このIDを非表示/違反報告)
華沙音(プロフ) - ぽにさん» 全然大丈夫です!!楽しみに待ってます🫶🏻´- (1月18日 23時) (レス) id: 7586dfe39b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽに | 作者ホームページ:http://utanai.nosv.org/u.php/hptyomatu/
作成日時:2023年12月31日 17時