好きな人ができない。[Drive] ページ28
〈泊進ノ介〉
「それが俺にしたかった相談か？」
ランチ時のカフェ。好きな人ができないと呟いた瞬間目の前の刑事にして友人である人物は目を軽く細めて机に突っ伏す。
「もっと合う相談相手他にいただろ、霧子とか。」
『霧子ちゃんは今日外出ちゃってて捕まえられるのが君しかいなかったんだよ。』
捕まえるってお前は刑事か。何て言いながら珈琲を飲みこちらへ視線を移す。
「それで？」
『え？』
「どうしたいんだよ、Aは。」
彼らしくない心地よい低音が響く。
「まさか相談しておいて俺は眼中にない、とかなしだからな。」
どんな気持ちでお前の話聞いてると思ってんだよ、と零してこちらを見据える真っ直ぐな目に胸が跳ねる。
するとコツンとおでこを軽く弾かれて笑いながらネクタイを上にあげる彼。
「Aの顔、凄ぇ赤い。」
じゃ、昼休憩終わるから戻るわ。と言い何処か満足した顔でスーツを羽織り席を立つ。
まだ相談終わってないのに！と呟こうとした瞬間こちらに歩いてきた彼が
「もう悩みはほぼ解決しただろ？」
と呟いて、支払いは俺がしとく。と言い笑いながら店を出ていった。
〈詩島剛〉
「じゃあ彼氏候補として俺を利用してみない？」
『は！？』
相談するや否や笑みを含みながら飛んだ爆弾発言をする彼に大声を出し反射的に持ってた飲み物を落としそうになる。
「好きな人ができないなら付き合って俺を好きになればいいんだよ。」
名案だろ？なんて言いながら悪戯にカメラを向けてくる。そのレンズを手で隠しながらそんな事出来る訳ないでしょ、と放ち顔を逸らす。
『私は好きでもないのに剛を利用するなんて申し訳なくて心苦しいんだけど？』
「いや、俺にとっては得でしかないけど？」
得とは何だ、と疑問が頭を過ぎる中此方を見て様子を伺う彼は言葉を続ける。
「要するに恋愛感情を取り戻したいんだろ？俺がめいいっぱいAちゃんを甘やかして愛情注げば取り戻せるんじゃない？」
そう言ってパシャリと不意に音がなり横顔を撮られる。
『友人の私に愛情だの甘やかすだの剛にできるの？』
「当たり前だろ。」
俺が好きなのはAちゃんなんだから。
爆弾発言第2弾を放ち唖然とする私に彼は笑って私の手を取る。
「騙されたと思って俺の手を取ってよ、すぐ惚れさせてあげるからさ。」
寝落ち通話してみた[random]→←WhiteDayは君がいい[Blade]
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 67人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
温泉卵 - 誤字あってすみません‼︎😭 (3月23日 0時) (
レス) id: cf3aefaeb6 (このIDを非表示/違反報告)
温泉卵 - こんにちは！コメント失礼します！いつも楽しく見させて頂いてます！リクエストしたいのですがウィザードで怪我してしまった。またいな感じお願いしたらしたいです。できたらお願いします！ (3月23日 0時) (レス) id: cf3aefaeb6 (このIDを非表示/違反報告)
ぽに(プロフ) - るしゐさん» そういって頂けて恐縮です~т_тマイペースでやっていけたらと思いますのでこれからもどうぞよろしくお願い致します🤝🏻 ̖́- (2月21日 0時) (レス) id: 48bd687bc9 (このIDを非表示/違反報告)
るしゐ - バレンタイン反応集、とても素敵でした！！これからも更新頑張ってください✨ (2月15日 20時) (レス) id: 3376040ee3 (このIDを非表示/違反報告)
華沙音(プロフ) - ぽにさん» 全然大丈夫です！！楽しみに待ってます🫶🏻´- (1月18日 23時) (レス) id: 7586dfe39b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽに | 作者ホームページ：http://utanai.nosv.org/u.php/hptyomatu/
作成日時：2023年12月31日 17時
