ヒーローの君へ［特撮 反応集］

Happy Valentine［Ryuki］ ページ18

〈城戸真司〉

｢え！？これ俺に！？｣

なんて言って見えないはずのしっぽをぶんぶんする彼に笑みが溢れる。
『昨日作っておいたの。多分美味しくできてるはずだよ』
｢凄ぇ！これ手作りなの！？｣
目をキラキラさせて嬉しいと言わんばかりに笑顔な彼。
｢Aちゃんからのチョコレート欲しくて今日ずっとうずうずしてたって言ったら引いちゃう？｣
『引かない引かない！寧ろ嬉し……わっ！？』
こんなに喜んでくれる彼に嬉しさを覚えて言葉を紡いでいると正面から力いっぱい抱きしめられる。

｢やばい、めちゃめちゃ嬉しい。Aちゃん可愛すぎて俺どうしたらいいの。｣
なんて急にトーン落とされて話すものだから心臓が持たない。



〈秋山蓮〉

｢わざわざ俺に渡しに来たのか。｣

もの好きな奴だな、と言うもチョコを見る目は優しい。
『甘いもの嫌いでしたか…？』
｢いや、Aから渡されるとは思ってもいなかったからな。驚いていただけだ。｣
ありがとな、と呟き頭に暖かい手がぽすと置かれて顔がにやけてしまうのを頑張って押さえる。
｢で、こいつは本命として受け取ってもいいと言うことだよな。｣
『え、いやちょ、そこら辺は』
｢何だ、まさかお前の本命は城戸か？｣
『何で城戸くんの名前が出てくるんですか！？』
そうわいわいと言い合いをして本命は貴方ですなんて言えるわけないだろう。

｢んな顔してて本命じゃないと言うのは無理だろ、A？｣

どう弁解すべきか慌てふためいている私の耳元でそう呟き彼は花鶏を後にした。




〈北岡秀一〉

｢君からの呼び出しは珍しいと思っていたんだ｣

まさか手作りを渡されるとは嬉しいね、と微笑みこちらに視線を向ける。
『お口に合うかどうかは凄く不安ですが、美味しくできたと思うので…』
｢俺はAちゃんから貰ったものは全て嬉しいよ。｣

ありがとう、美味しく頂くよ。と言い彼はこちらに距離を詰めてくる。

｢Aちゃん、これは本命として受け取ってもいいのかな？｣
『い！？っ、一応その気持ちで作りました』

急な本命という言葉に反応して声が裏返る私にふはっと笑いを零してするりと頬に彼の手が触れる。
｢その反応、初々しいね。益々気に入ったよ。｣

今夜ディナーでもどうかな？と優しい目で促されて大人の余裕を感じた私は首をゆっくり縦に振った。

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