ある兄弟の物語 4 (ページ23)

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雅紀side 真夜中のとある時間

雅「……ん…」

？「あんたなんか生むんじゃなかった！！」

？「うわぁぁぁぁん泣」

？「お母さんやめて！__を蹴るな！」

？「__は黙ってなさい！！邪魔よ！！」

？「った…__！ねぇやめて…泣、__！」

雅「……っは！！」

何…今の夢…忘れたかった昔の記憶がなんで…泣。
いやだ…いやだ…泣。

雅「ふぇぇ…ともくん、ともくん…泣」

ともくんの"大丈夫"って温かい声が聞きたいけど、

雅「ともくん起きてよ…ねぇ泣」

智「zzz…」

全く起きてくれない…泣。
いつもは呼んだら起きてくれるのに！

泣き泣き廊下に出るけど誰のところ行けばいいの？

雅「…ﾋｯｸ…ﾋｯｸ…泣」

1人はやだよ…泣。

崇「痛…ぁあ？お前何でここおんねん。
　邪魔やねんけど」

雅「ﾋｯｸ…ふぇぇ」

崇「はぁ、めんどくさ」

怖くて黙ってたら、下行っちゃった。
たかは怖くて甘えることができないから…。

崇「お前まだおるんか。
　廊下で泣いたらみんな起きてまうやろ。

　早よ部屋行けや！」

無理矢理、部屋に入れられるのをたかの足にしがみついて
慌てて阻止。
もう、この際たかでもいい…。

雅「や！泣」

崇「何やねん！俺、眠いねんけど……離せ」

雅「1人に…しないで…ｸﾞｽｯ…泣」

崇「ここでほっといて怒られるのも嫌やし。
　ッチ、早よ来い」

雅「…抱っこ」

崇「あぁ？自分で歩け、小学生やろ」

いいじゃん、ちょっとの距離くらい。
俺、重くないでしょ。

崇「…何で大毅がコイツを好きになったんか分からへん」

雅「……」

たかのこと好きじゃないのに、誰かの温もりがあるだけで
安心できる。

崇「今はしゃーなしやけど、俺はお前のこと嫌いやから。
　そこは勘違いすんなよ」

雅「俺だってたかのこと嫌いだもん…」

崇「分かっとるし、おい近づくなって」

雅「んん…今だけ」

崇「めんどくさっ」

でも、ありがと…。