ある兄弟の物語 4 (ページ11)

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智洋side

淳「か、金が…泣」

智「淳太ご馳走様！」

雅「ごちそーさま！おいしかった！」

淳「ははっ…よかった…」

淳太のお金ってことで雅紀くんと俺でたらふく食べた。
途中で焦り始めて自分が全く食べんくなった時の淳太の顔
おもろかったわ〜笑。

in車の中

帰りも淳太の運転。
雅紀くんは俺の膝を枕にして爆睡中やで。

淳「もう！今度来るときはともにも払ってもらうからな」

智「だって今日は雅紀くんのためやろ？」

淳「そうやけどあんなに食べると思ってなかってん！」

智「雅紀くんむっちゃ食ってたなぁ笑」

雅紀くん体は小ちゃいくせに大食いやから、食費も
えぐいことになる。＋全員男やから余計に。

智「次はいつになるかね」

淳「この大家族じゃ中々行けへんよ」

智「そうやね…雅紀くん、ほんま大きくなったよな。
　もちろん流星もやけど」

寝とる雅紀くん見たらなぜか急に愛おしくなってもうて
頭を撫でる。

淳「心も身体もな。
　大毅のおかげでもあるやん？」

智「最初はあんなに仲悪かったのに笑」

顔を合わせれば常に言い争いをしっとった2人やから。
今もしとるけどさ、それとはまたちゃう本気でお互いを
嫌っとる感じ。

今しとる喧嘩とか言い争い見とると、
"喧嘩するほど仲がいい"ってあの2人のための言葉なんやないかって時々思うねん笑。

淳「崇裕とも仲良くなるのはいつやろうか」

智「まだまだ先になりそうやない？
　多分雅紀くんが崇裕のこと怖がっとるから」

淳「せやな…」

その後は特にしゃべることもなく窓の外を眺めとった。

淳「ふぅ…着いた」

智「んーーっは！！
　雅紀くん着いたって、起きよ」

雅「…まだ寝る……」

智「家の中で寝ればええやん」

雅「ん…っこ」

智「抱っこ？はぁ…しゃーないな」

よぉ寝るな。

淳「ともの腕の中が1番安心するんやない？」

智「いつまで抱っこが続くか心配やわ笑。
　流星も最近せんようなったからさ」

こんなこと言っとる俺やけど、ほんまは2人にはまだまだ
甘えん坊でおってほしいって思っとる。

ちっちゃい頃に貰えへんかったやろう愛情を、たくさん
受けとってほしいんよね。