ある兄弟の物語番外編 3 (ページ7)

今日:23 hit、昨日:19 hit、合計:31,502 hit

7 ページ7

雅紀side

ﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟ

雅「お、ついた♪
　ここに油入れてぇ、あ！入れすぎた！」

で、次に玉ねぎ！

雅「っ！！あっつ！！！」

ﾄﾞﾝｶﾞﾗｶﾞｯｼｬｰﾝ

あぁ…またやっちゃった…。
油で床もベタベタだし、手も痛いしもういやぁ…泣。

重「おーい、照史〜？
　またでかい音が聞こえたけどどしたん…って。

　はぁ！？お前何してんねん！！！」

雅「何も…ない…」

重「何もないことないやろ！！
　勝手にキッチン使って！フライパンひっくり返して！

　もぉ…どんだけ迷惑かけるん。こっちこい！」

雅「やっ…」

また、叩かれるもん…。
あの人に近づいたら痛い目にあうもん…。

重「嫌ちゃう！やけどしてるんやから手当せな！
　今のお前に拒否権なんかないで！」

雅「……」

手当後

重「見た感じ油はねやな。
　全く…軽い火傷やからよかったものの…。

　何で1人でするねん！？
　ともにやってもええって言われたんか！？
　照史に許可とったんか！？ええ加減にせぇよ！！」

雅「…ごめ…なさ…っ…泣」

重「あっ…泣かすつもりはなかってん…。
　
　ただ、何かするんやったら誰かに一言伝えろ。
　今みたいなことがあったらたまったもんやない」

雅「ん…」

何で？何でそんなに優しいの？
僕、たくさん失敗したから怒られるって思ってた…。

特にこの人は僕に怒ってばっかだから…。

重「さて、続き」

雅「つづ、き？」

重「料理に決まっとるやん。
　ともとか流星に作ってあげたい思うてるんやろ？
　そういう行動力は褒めたるわ。

　俺が少しなら教えたるから早よやるで」

雅「！、うん！！」

何だ、少しは優しいとこあるじゃん。