ある兄弟の物語番外編 3 (ページ26)

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望side 夕方

ふっふふのふ〜♪

望「雅紀、喜んでくれるかな〜♪」

1ヶ月前から予約しといたケーキ。
もちろん、クリスマスやないで？バースデーケーキや！！
なんたって雅紀の誕生日なんやもん！！

望「早よ家帰ろ！」

雅紀が"のんちゃん大好き"って言うの期待して！

in家

望「た〜だいま〜！！雅紀〜！！ケーキk「こら！！」

重「このタイミング最悪坊主め！静かにせんか！」

望「何で！？ケーキ買って来たんに！！」

重「それがタイミング悪いんや！」

あっ！ケーキ取られた！
何でやねん…何がタイミング悪かったん？？

雅「けぇ…きぃ？」

重「雅紀は寝とかなアカンやろ？
　ケーキはインフルが治ったら」

ん？インフルやと？

雅「だめ…？」

重「だ〜め」

雅「ふぇ…うわぁぁぁん…泣。
　お…れっ…何もできないじゃぁん…ｸﾞｽｯ…うぅっ…泣」

重「せやなぁ、誕生日やのになぁ。
　おい、望どうすんねん」

望「どうする言われても…雅紀、インフルやったんか…。
　ごめん…」

雅「ｹﾎｯｹﾎ…」

俺、雅紀泣かしてもうた…。
流星に怒られてまう。

重「淳太〜、雅紀布団に連れてって〜」

淳「雅紀くん行くで〜」

雅「やだっ…ケーキ食べる…泣」

淳「アカンですよ。
　おかゆも食べれへんねんからケーキなんか食べたら
　吐くって絶対に」

雅「ｸﾞｽｯ…ﾋｯｸ…」

行っちゃった…。

望「インフルって治るまで5日ぐらいかかるやろ？
　ケーキ、それまで保つ？」

重「やからそれも含めてタイミングが悪いんやって」

望「そんなん言われても…。
　喜んでほしかっただけやんに…」

重「気持ちは分かるけどな。
　う〜ん…冷凍すれば何とか保つか？

　あ、晩飯あるって」

はぁ…ショック…。

inリビング

照「望おかえり」

望「ただいま…」

流「望！おかえり！
　にーにのケーキ、買って来た？」

望「おん。ほれ、そこの机の上」

流「開けていい！？」

望「ええけど、食べたらアカンで」

流「わーっとる！……うわぁ〜、おいしそぉ！！
　早よにーにと食べたいなぁ」

照「雅紀が治るまで我慢できる？」

流「うーん…せなアカンのは分かっとるけど、クリスマス
　でもあるから食べたい気持ちもある」

やっぱりあるよなぁ、まだまだ子どもやもん。

照「デザートに買っといたイチゴがあるねん。
　それ、流星が食べ」

流「ええの！？」

照「おん。流星にも何かと我慢させとるから」

流「やったぁ〜♪」