阿部ちゃん先生！！ (ページ17)

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＜阿部ちゃんside>

昼休み。佐久間さんの体調が気になって仕方なかった俺は保健室を訪ねる。

阿部「渡辺先生、佐久間さんは無事ですか！？」

渡辺「ああ、ただの風邪だよ。呼吸もだいぶ落ち着いたし」

重い病気じゃないと分かって、ほっと胸を撫で下ろす。

渡辺「相当無理をしてたみたいだね。最近は3時間しか寝てないって言ってたよ」

阿部「3時間！？」

いくらなんでも少なすぎる。どんだけ自分を追い込めば気が済むんだ…

阿部「あの、佐久間さんと話をさせてください」

渡辺「分かった」

ちゃんと向き合って話をしないと。でないと佐久間さんがまた倒れてしまう気がする。

ｼｬｰ(カーテンを開ける音)

阿部「佐久間さん、ちょっといい？」

A「先生…」

ベッドから起き上がった佐久間さんはいつもより顔が赤くて、目がとろんとしている。

ワイシャツも少しはだけていて、不覚にも色気を感じてしまう。

……いけない、何を考えてるんだ、俺。相手は生徒だと言うのに。

阿部「良かった、無事で。心配したんだよ？」

A「…すみません」

阿部「渡辺先生から聞いたけど、1日3時間しか寝てないって？」

A「…はい」

阿部「睡眠時間少なすぎ。ちゃんと寝ないとまたぶっ倒れるよ」

阿部「とりあえず今日は、勉強禁止。家に帰ったらご飯食べて、お風呂入って、すぐ寝た方がいい」

A「でも…」

阿部「先生の言うことが聞けないの？」

本当はこんなことは言いたくない。けど、こうでもしないと佐久間さんはきっとまた頑張り過ぎるだろう。