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阿部「最近、みんなの間で広まってる噂の事なんだけど」
A「はい…」
阿部「俺のせいで佐久間さんに迷惑を掛けてしまった。申し訳ない」
A「そんな。先生は何も悪くないですよ!むしろ、迷惑を掛けているのは私の方です」
A「先生の忠告を無視して、しんどいのに無茶するからこんなことに…ごめんなさい」
私は思いっきり頭を下げた。すると、先生は…
阿部「そんなに自分を責めてもいいことないよ?噂なら、みんなすぐに忘れるだろうから気にしないで」
私の頬を両手で包み込んで、じっと目を見てそう言った。恥ずかしいから見つめないで…///
ていうか、こんなことを無意識でやるからみんなに誤解されるんですよ?
阿部「頑張りたい気持ちは分かる。でも、もっと自分を大事にしないと」
A「は、はい…」
阿部「ほら、これでも食べて元気出して」
A「これって…!!」
先生が差し出してくれたのは、私が大好きな缶入りのクッキーの詰め合わせ。
亮ちゃんの家に行くと、いつも伯母さんが私とお兄ちゃんの為に用意してくれた、思い出の味。
A「覚えてくれていたんですね…!」
阿部「当たり前だろ、忘れるわけがないよ。ほら、遠慮しないで召し上がれ」
A「いただきます」
阿部「何か悩みがあったら、いつでもここにおいでよ。クッキー用意して待ってるから」
A「いいんですか…?」
阿部「もちろん。佐久間さんは俺の大事な教え子だし、大好きないとこだからね」
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作者名:かえでチャン | 作成日時:2020年2月11日 0時