ルフィの物語１３【ONEPIECE】 (ページ43)

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ハチの主張に呆れたバンダー・デッケンは、ハチの背にそっと手を置いた。
【マトマトの実】は、その掌で触れた相手を2人まで「的」として登録できる。一人は「シラホシ姫」、そしてもう一人を今「ハチ」が的として登録されたのだ。

バンダーが適当に放り投げてた無数の矢が、空中で軌道修正するや否や、ハチの背を忠実に追いかけた。どんな障害物も、水中も関係なく、その矢達は的確に「ハチ」の背に突き刺さって止まった。

その後である、サンジとチョッパーが瀕死のハチと出会ったのは。

ハチがいなくなった後、バンダーは人間の海賊達を「シラホシ」のいる竜宮城めがけて投げた。普通はぶつかって死ぬだろうが、偶然生き残った者が、城の中から門を開いてバンダーやホーディを招き入れろ、というのが命令だった。
反論する人間達にハーディは言った。

「お前ら下等種族はここでは奴、隷以下の軽い命だ！！任務を辞退するなら、シャボンの外へ出してやる！！」

彼女がシラホシをメガロの口の中に入れて飛んでいる、その空に、別の不審な者達が群れを成して飛んでいた。
それは、深海でルフィ達を襲った海獣軍談と、”新魚人海賊団一味”と、バンダー・デッケン一味であった。

彼らは、今日を｢魚人島」意識統一の記念日とすべく、立ち上がったのである。

「海中で呼吸すら出来ない人間は、おれ達に支配されるべき下等種族だ！！、間違い続けてきた歴史を、今こそ正そうじゃねェか！！その為には人魚含め同じ魚人族が不揃いの考え方を持ってちゃあ始まらねェ！！！
今日限りをもって『リュウグウ王国』は終わり、海底の支配はおれ達となるっ！！！！」

まずは竜宮城を襲って、王族の「ネプチューン王」「フカボシ王子」「リュウボシ王子」「マンボシ王子」の4人を抑える計画だ。この4人さえ抑えれば、ネプチューン軍は取るに足らないと考えていた。しかもタイヨウ海賊団の分派「ジンベエ」も今は不在とあっては、格好の機会だった。

ただし、バンダー・デッケンだけは、シラホシとの結婚に胸をときめかせていた。