ルフィの物語 1 【ONEPIECE】 (ページ26)

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サ「おれも行くよ、連れてけ。つきあおうじゃねェか、"海賊王"への航路。バカげた夢はお互い様だ、おれはおれの目的の為にだ。」と声をかけた。

彼女は、サンジ自らの口で行くと言った事に小躍りして喜んだ。

サ「悪かったな、下手くそな演技までさせて。つまりそうまでしておれを追い出してぇんだろ？なァクソジジィ」と悪態をついた。

だがゼフは、サンジがそういう言い方しか出来ない事がわかっていた。

ゼ「・・・フン、そういうことだ、チビナス。もともとおれはガキが嫌いなんだ。くだらねェモン”生かしちまった”と後悔しねェ日はなかったぜ、クソガキ」

悪態で応え、それに対して

サ「上等だよクソジジィ、せいぜい余生楽しめよ」と応える。

コック達が、サンジの船出の為に、船や食糧の準備をしている間、ゼフとサンジはそれぞれに、今までのことを思い出していた。

サンジは、ガランとしたレストランの椅子に座って、一人ぼーとタバコをふかして天井を見つめていた。

無人島から救い出された後、宝を全部つぎ込んで、借金までして作った”ゼフの夢のレストラン船”が完成してきた時は、二人でこの上なく興奮した。

ゼフ「例えばだサンジ！どんな大悪党だろうと、脱獄囚だろうと、食いたくて食いたくて、この店に辿り着いたクソ野郎がいたとしたら、おれ達がこの店で戦い続ける意味はあるんじゃねェじゃろうか」と夢を語っていたっけ・・・。
その言葉通り、「バラティエ」は戦うレストランとして、いろんな海賊や悪党を客として迎えてきた・・・。

コックとしてゼフに、あの義足で蹴り飛ばされながら料理を覚えた日々・・・。

「クソコック歓迎募集」で募集をかけると、その名の通り、パティやカルネらの乱暴者が集まってきて、みんなで賑やかにこの店を守ってきた。騒々しい毎日だった・・・。

ゼフはオーナーの部屋で、一人天井を見つめていた。
「チビナス」「クソガキ」と言ってガキ扱いしていたら、ある日あいつはタバコを吸いだした。料理人のくせに舌が鈍るから辞めろと言っても、大人扱いされたくて、ガキから脱したい一心で、タバコを吸うようになった・・・。