王 3 (ページ7)

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シャンクスからの依頼に応じ、ゼシカとグレイグは海軍本部に到着した。そこでガープが娘と息子をかぐらの元へ案内した。長らく会っていなかったかぐらは、やつれ果てた様子だった。体はやせ細り、衰弱していた。

ゼシカは母の手を握り、シャンクスやナミ達のことを話した。一方、グレイグは医者と熱心に話し合っていた。

「ゼシカ、お袋は一時期、心臓が止まっていたんだ。でも、医者たちが懸命に治療したおかげで、母さんは命を取り留めたんだよ」とグレイグはゼシカに告げた。

その言葉に、ゼシカは安堵の表情を浮かべた。

「母さん、また来るからね。兄ちゃんのところに戻ってピリピリしなくてもいいようにしておいてね」と、ゼシカは優しく微笑んで言った。

「じゃあな、お袋。また近いうちに会おう」と、グレイグは頷きながら、母親に手を振った。

二人は海軍本部を後にし、静かな夜道を歩いていた。沈黙が続く中、グレイグが口を開いた。

「俺がいない間、母さんが心配だな。でも、あいつは強いから大丈夫だと思うんだ」

ゼシカは微笑んで頷いた。

「そうね。でも、私たちも力になってあげないとね」

二人は少し話しながら、静かに歩き続けた。やがて、グレイグは振り返り、家族のいる方向を見た。

「あいつら、俺のこと心配してるだろうな」と、グレイグは思いを巡らせた。

「そうね。でも、あなたが戻ることを楽しみにしているはずだわ」と、ゼシカは優しく微笑んだ。

二人は再び沈黙に包まれたが、その静けさの中にも、家族への思いが温かく胸に宿っていた。

そして、本人はナミやたぬきたちに教えることもできないまま、眠りについた。