王 3 (ページ14)

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かぐらは語り始めた。

「私が生まれて、翌年に弟が生まれたわ。両親は私のことはほったからしで、弟だけ可愛がってた。私は長女で、女だからという理由で、自分の心にいいかしたわ。調理も掃除も自分一人でやっていた。そんなに裕福じゃない私は一生懸命働いたわ。つらい任務でもやり遂げた。可愛い弟がいるから、私は頑張れたの。お金なる任務はやった。弟に美味しいご飯や服を買いたかったから。もちろん殺しもした。血で濡れた手を洗うと、弟が私に言ったわ。『お姉ちゃん、どうして人を殺すの、辛くないの、可愛い服を買わないの』って。その言葉を聞いた私は泣いたわ。でも、私はやめなかった。弟が大人の男性になった頃には病気すると確信してたの。そのためにはお金がいる。お金がないと、薬すら買えない、ちゃんとした治療もできないって」

彼女の話は、部屋に重い沈黙をもたらした。彼女の過去の苦労と、弟への愛情と、殺しの理由に、ジンベエ達は深く考えこむことになるだろう。

「私たちの一族は昔から、任務を遂行することで報酬を手に入れて生活していました。私の弟もその一員で、私と一緒に報酬を受け取り、買い物に出かけたこともありました。しかし、私たちの幸せな日々は長く続かず、男と女として深い愛を交わしてしまいました。それが原因で、私たちの運命は大きく変わってしまいました。

ある日、私たちの一族を滅ぼすために多くの人々が現れ、戦争が勃発しました。その戦争で私は両親と愛する弟を失ってしまい、私自身も逃げることを余儀なくされました。男たちから逃げるために、私は女性としての自分を捨て、男性になりすましたのです。髪を切り、可愛らしい服を捨て、話し方も変えました。ある日、私は空を見上げていると、何かゆがんだものが見えたような気がしました。そして、その瞬間、私はこの世界に飛ばされたのです。」

かぐらは話を終えると、瞼を閉じて眠りにつきました。シャンクスたちは、その物語に言葉を失っていました。

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