息切れが激しくて。 (ページ33)

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那須side

那須「...いやいやいや」

メンバーだよ？
俺も浮所も立派な男なんだよ？
なにかあったら、困るよ。
変な気持ちでも起きたら、どうしてくれるの。
あの日の出来事は、...気の迷い。

浮所「おはよーございまーす」

大昇「おはよー」

藤井「来たけど？」

那須「藤井くんやめてよ、俺が可笑しい人みたいになる」

浮所「なにしてんのー？」

ほら、来ちゃったじゃん。
...正直、浮所と会話すると胸が痛むんだよね。
ずきずき、と蝕んでいくかのように。
ずっと原因不明のまま悩んでる。
顔も心做しか火照ったように赤くなって、
本当に薬も注射も意味なしのように、
αの浮所に反応するんだ。

浮所「って、那須...顔あかいよ？」

那須「...別に、なんでもないから」

慌てて顔を逸らした。
斜め下に俯くと、視界に映るチェックのパーカー。
そういえば、パーカー返してないや。

那須「パーカー、返す...」

浮所「那須が持ってて？」

...え、なんで俺が持ってないといけないの？
俺にも浮所にも得なことある？
真っ白いパーカーは、
浮所の香りが沢山したのを覚えている。
甘くて、安心して、なんか...、
大切な人の香りっていうか。
手放せない人の匂いなのかなって。

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