37 昔話 ページ39
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俺は、いや、俺達は天才だった。
俺の父の家系は、人生で一度は芸能界に足を入れるという謎の習わしがあり、それは父も兄も例外ではなかった。父はそのまま俳優として成功し、今でも人気俳優として仕事をしている。兄もミドルスクールと、RSAの間はモデルとして活躍していた。今はモデルも引退し、RSAの教師として仕事をしている。
もちろん、俺と双子の弟のルクも子役としてオーディションを受け、同じドラマに出演した。たしか…主人公の弟たちの役だった。
セリフの数も同じくらい、役の性格は正反対という違いはあったものの、2人で脚光を浴びることができるだろうと思っていた。俺も、ルクも演技力には自信があったからだ。
でも、主に注目されたのは俺だった。
ラストシーンの物静かな俺が叫んだシーンが反響を呼んだらしい。
しらないよ。なんで、おれだけなの？ルクは？ルクもすごいんだぞ、ルクもみてよ。ルク、ないてるよ？
それからルクはよそよそしくなった、なんてことはなく、むしろどんどん引っ付いてくるようになった。でも、もう俺を兄さんと呼ぶことはなかったし、時々複雑そうな目で俺を見るんだ。
ルク、そんなめでおれをみないで、おれはルクともっとあそびたい、いっしょにいたいよ…？ルク……？
でも、ルクの仕事は減り、俺の仕事が増える。全然ルクと遊べない。
歌の仕事も入った。たくさん歌って、踊ったけど、虚しかった。寂しかった。だから、俺は、ミドルスクールの卒業とともに子役をやめた。二度とあっちの世界に行かないと決めたんだ。なのに……。
「あんた……A・ファリル？」
『っ、ヴィル・シェーンハイト…』
NRCで再会したのは時々共演をしていたヴィルさんだった。
「アンタなんで子役やめたの？Aほどの才能があれば将来は安定でしょう？それに、あの子も置いていって……」
『……あなたには関係ないでしょ？踏み込まないでください』
鋭い目でヴィルさんを拒絶する。それ以降俺に仕事を手伝わせることはあっても俺の心に踏み込んでくることはなかった。あのときまでは……。
「VDCのメンバーになってほしいの」
『…私はそっちの世界はもう…』
「バラすわよ」
『え…？』
「アンタが"あの"A・ファリルだってこと隠しているみたいだけど、アタシが言ってしまえば、終わりよね？」
『…わかり、ました……』
俺に選択権なんて、ない……。俺は、どうすればいいんだ………子役としてのプレッシャーを、ルクに押し付けて……。
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紅葉(プロフ) - ユノさん» イメージ……了解しました！一週間ほどお待ちください！ (2021年3月1日 17時) (
レス) id: 3221235e86 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年2月27日 8時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - ゼロさんさん» 最初のところですかね…？そこでしたらまだヴィル様は2年生で寮長じゃないのかな〜と、別の前寮長設定です！もしかしてヴィル様って2年生のころから寮長だったりしましたっけ…？まだパソストを見きれてないので…そうだったら教えてください！！ (2020年9月27日 11時) (レス) id: 60d5dfc4f7 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 抹茶タピオカ2号さん» あっ、やっぱりミスってましたね…！修正しときます！！面白いと言っていただけてうれしいです！！ (2020年9月27日 8時) (レス) id: b2f3a0ffd4 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロさん(プロフ) - 「それじゃあポムフィオーレとして認められた君等！！これから寮に移動するからちゃんとついてきなさい！」って言ってるのはヴィルさんですかね？なら人達、ではなく子じゃが達、の方がいいかと…生意気ですみません (2020年9月22日 13時) (レス) id: 4ea58f861d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉 | 作成日時：2020年8月25日 0時
