ルフィの物語 6 【ONEPIECE】 (ページ2)

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オヤビンが、彼女に自分達から仲間を一人引き抜くように言った。
逃げも隠れもしない、まっすぐなヤツラだった。

ル「船にある全て貰う。勿論、海賊旗もな」

本当は船大工が欲しいのだが、自分のほしい物を貰ってしまうと、何の為に決闘を受けたのかわからなくなるから、と断った。
彼女にとってこの決闘は”自分の為”でも”麦わらの一味”の為でもなく、”竹馬のおっさん”と”愛馬シェリー”の屈辱を晴らす為なのだ。

ゲームの戦利品として海賊旗と船にあるものを奪うにも、船の帆にもでかでかと海賊マークが入っていて、これを外すと航海出来なくなる・・・とフォクシー海賊団が困っていると、彼女は帆に自ら新しいマークを描いてやる！と言った。
フォクシー海賊団の皆は彼女の優しさに感謝したが、それは一瞬で砕け散った。
彼女のイラストが、可愛い絵・・・。
これを掲げて航海するのは、かなり辛い罰ゲームだった。

なにはともあれ、ゲームは終わった。
フォクシー海賊団は「おーい麦わらァオーぼーえーてーろーーーっ！！！！！」と明るく楽しく別れを告げて去っていった。

フォクシー海賊団と別れたルフィ達は、まっすぐにトンジットさんの所へ戻り、シェリーの仇を討ったことを、海賊旗と共に報告した。
トンジットさんとシェリーに笑顔がこぼれたのを見た彼女は、満足げに「しし」と笑った。
彼女は、この笑顔の為だけに、仲間を賭けて戦っていたのだった。

トンジットさんが家に入ろうとすると、一人のでかい男が、家の前で立ったまま寝ていた。
その男を見たロビンが、血相を変えて腰を抜かしてその場に座り込んだ。