ルフィの成り代わり【ワンピース】 (ページ37)

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泣いてうろたえるカヤに、執事メリーは優しく、だが力強く語りかけた。

「取り乱してはいけません。我々だけでなく村の人たちも危ないということです。クラハドールの目的が財産なら、そんなものあげてしまいなさい。酷な事に、クラハドールを止められるのは、あなただけなのです。」

カヤはぐいっと涙をぬぐうと力強く答えた。

カヤ「私だって！逃げちゃいけない事態ぐらいわかるつもり！！クラハドールに話をつけに行くわ！！」
とはいっても、一人で外を出歩いたこともないカヤは、外出だけでも体力を消耗する。
ふらふらになりながらも、村への道を急いだ。

ちょうど村の道端で、ウソップ海賊団の三人が話し合いをしているところだった。
「タマネギ」の見たクラハドールの様子、昨日のウソップの嘘。
どうもおかしい、もしかすると昨日のウソップのウソが、ウソかもしれない、と気付きだしていたところに、カヤが通りかかった。
3人は思う。カヤさんが外を一人で歩いていると言う事は、ただ事ではないはず。

その頃、海岸では、クロネコ海賊団の船の番人「シャム」と「ブチ」がまるで猫のような身軽さで船から降りてきた。

ジャンゴから、ゾロと戦うよう指示されたシャムは、びびってべそをかきながらゾロに向かってきた。
素人相手に、刃を向けるのをためらっていたゾロだったが、至近距離に来た瞬間、シャムは豹変してその巨大で鋭い鉤爪でゾロに襲い掛かった。
油断していたゾロは、その鉤爪を避けるのが精一杯だった。

シャムは、【猫をかぶっていた】のだった。
そして攻撃と同時にゾロの腰から力を盗んでいた。・・・【ねこばば】だ。