僕のモブ友。【時透無一郎】

4話 ページ6

竈門禰󠄀豆子side
　
「禰󠄀豆子ちゃん…時透くんと一青さんのやりとり、見た？？」

「え〜！いきなりどうしたの、真菰ちゃん」

　この顔、だいたい何か変なこと考えてる顔だ。
　
　そう言えば一青さんの話題なんて初めてかも。いつも一人でいる事が多いとしか聞かないけど、まぁ一青さんが話す人なんて時透くんぐらいしかいない。

「あのね！時透くんが一青さんの頭を撫でてた所…私、目撃しちゃった……！！」

「え、それは驚き…！時透くんがそんなことしたんだ…それなら私も見たかったなぁ〜意外すぎる！」

　まさかの大スクープである。真菰ちゃんの言うその目撃情報は、私の知りたいという気持ちを高めるのに十分な内容だった。

　
　異性から頭を撫でられるという行為______
　それはまさに女の子の憧れ！！

　
　少女漫画のような甘酸っぱい展開に、ドキドキしない女の子は居ないと思う。

　私には分かる。これは恋の予感だ。

「禰󠄀豆子ちゃん…やっぱりそう思うよね…？」

「うん……ここは暖かく見守るべきだと思う…！」

「そうだね！！」

　私たちは互いの目を見て強く共感し、2人で掛け声とともに拳を掲げたのだった。


　
　＿＿＿＿＿＿＿＿＿一方その頃。
　

「「はっくしゅん！」」

　(……誰かが僕の噂をしてるな) ←正解

　(あれ？風邪は治ったんじゃなかったっけ？) ←若干天然

　2人はそれぞれの帰路でこう思ったのであった。

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