僕のモブ友。【時透無一郎】

2話 ページ4

______キーンコーン カーンコーン

　朝礼が1限目の始まりの合図を知らせた。

「きりーつ！気を付け、礼！」

　その合図で皆起立し、礼を揃える。

「皆さ〜ん！今日の一限目は委員会決めよ〜！ふふふ」

　と胡蝶先生は周りに花(そんなオーラ)を散らしながら上機嫌に話した。どうしたんだろう、何かいい事があったのかな。

「A、委員会どこに入るのか決めてるの？」

　色々考え事していると、ふと隣の席の時透さんが声を掛けた。そう言えば委員会決めか…。

「…えーと、私はまだ決めてない。」

「そうなんだ。僕もまだ決めてないや。」

　そう言った時透さんは黒板の方を見た。横目で時透さんの整った横顔を見ながら連想してみる。

　時透さんは文武両道だからどの委員会に入っても卒無くこなせそうな気がするし、何よりどんなことに対しても要領の良い人だ。私とは大違い。
　それに人気者なので、不人気の委員会には絶対入らなさそうなイメージ。これはただの偏見だけど。

　そう色々と考え事を巡らせていると、時間が経つのが早いのか委員会の枠は残りわずかとなった。

　残った委員会は風紀委員会だ。
　風紀委員会は特に不人気みたい。

「風紀委員誰か立候補してくれる人はいないのかしら…」

　うーん…どうしようかな。まだ私は立候補してない。物は試しって言うし、誰もやりたそうにない雰囲気だし。

「…………僕、風紀委員に入ります」

「…………私、風紀委員に入ります」

「まぁ！じゃあ2人にお願いするわね！時透くんと一青さん、立候補ありがとう！」

　______キーンコーン カーンコーン……

　まさかの時透さんと同じ委員会となり、丁度いいタイミングで1限目の終礼が鳴った。

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