第7話 ページ7
そのうち、徐々に他の生徒が登校してきて、一気に教室は賑やかになった。
私はと言うと、少しの間だけ横になったのがよかったのか、だいぶ気分が良くなっていた。
あとで翼に、ありがとって言わなきゃ。
そう思い目線を配ると、クラスの男子と騒いでいる、翼と忍が見えた。
これじゃあ、今話しかけるのは危険だな、
そんな私の目線に気づいたのか、ふと忍の藍色の目と視線が合った。すると忍は翼をちょんっと突っつき、何やら耳打ちした後、ニヤニヤしながらこっちを見てきた。
そうかと思えば、ずんずんこっちに向かってくるではないか、
や、やばい、
翼もそうなんだけど、忍もかなり目立つ。
瞳と同じ藍色のロングヘアを持ち、どこか神秘的な顔立ちは、男女ともに大人気なのだ。
そんな忍が、1歩歩けば視線が集まるのも当然のこと。つまり、このままだと私も被害を被るって訳。
そうこうしているうちに、忍がほぼ目の前まで歩いてきていた。
ここで立ち止まられたら、朝から私は余計な注目を浴びてしまう!
ど、どしよ、
そう思い、とにかく知らんぷりを決め込もうと思ったのだが、心配は虚しく、あっさりと忍は横を通り過ぎていった。
な、なんだぁ、
ほっとしたのと同時に、肩の力が抜ける。
そんなのもつかの間、
背後から近づく影に、いきなり耳元の髪を持ち上げられ、ずいっと顔が寄せられた。耳に小さな吐息がかかる。
『立花、俺になんか用?』
耳にギリギリまで寄せられた唇から、甘くて、凛々しい声が発せられた。
ひょええええ?!!
慌てて耳を隠しながら、後ろへ飛び退く。
Uターンをして戻ってきたのか、すぐそこには忍が立っていた。
も、もうちょっと普通に喋りかけてよ!
一方、なぜそんなに驚かれたのか分かっていない忍は、??を頭に浮かべている。
「べべべべつに!!何ともないい!よ!」
『そう、分かった』
意外にあっさりと去っていった忍の背中をみながら、私は先程の状態のまま横向きに倒れていった。
そんな、色気溢れる悩殺ボイスにやられた、アーヤちゃんでした。
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ナナ - とても面白かったです!!早く続きが読みたいです!! (2月9日 8時) (レス) @page44 id: abf6832c1a (このIDを非表示/違反報告)
悪役ですが何か?(プロフ) - 花君と翼の絡み、すっごい良かったです!!あなたは、神か!? (2023年4月8日 6時) (レス) @page44 id: 80363cd358 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - はじめまして!いつも読ませていただいています。すごく素敵な作品でした。更新お待ちしています。 (2021年4月2日 15時) (レス) id: 7efce59d5b (このIDを非表示/違反報告)
ねね - 花君が誰か分かったとき、あの時のカラス!!といっていて面白かったですwwそれと花君が言っていた「あのムカつくマスク野郎もいたけど、」のとこも面白かったし、第39話の若武?かな?が「うえっほん、それで、続きを話してくれ」のうえっほん!が一番面白かったですww (2021年4月1日 21時) (レス) id: 1efb73ea53 (このIDを非表示/違反報告)
ニコニコ(プロフ) - 未胡成@定期的に病むさん» ある意味危ない展開になってしまった、、。翼を動揺ってなるとこれしか思いつかなかった、笑 (2020年4月28日 9時) (レス) id: 1c8e88b554 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ニコニコ | 作成日時:2018年8月17日 0時