甘口の王子様 ページ8
「はーい、じゃあ今週の成果をだしてね―！」
部長に言われて今週撮った写真を机に並べた
「あら！今週の一位はAちゃんの写真ね！にしても自分の写真なんてAちゃん自信家ね！」
『えっ？』
「ほら、この写真。美味しそうに食べてるわね！幸せそうなのがよく伝わるわ〜」
部長が指差したのは激辛料理を食べる私の写真
恥ずかしくて顔が真っ赤になった
『こ、これはなしで！』
おそらく越前君が連れていってくれた時のものだ
妙にカメラに興味を示してると思ったらそういうことか
でも上手に撮れているから何も言えない
「え〜でも凄くいいのに〜」
『駄目なものは駄目です！大体これはアイツが勝手に…』
「あらあら！何！コレ彼氏が撮ってくれたの！？」
部長が目をキラキラさせて詰め寄ってくる
『彼氏じゃないです…付き合ってないですから』
よく色んな人に言われる
私と越前君は付き合ってないのか、とか私が越前君を誘惑してる、とか
間違いも良いところだ
そもそも私を落とそうとしているのは向こうだ
それに誘惑なんて出来る程彼は軽くて甘い男じゃない
考えていると部長がヒョイッと何かを摘まんでとった
例の写真だ
『ちょっ部長、何するんですか』
「これは一旦保留〜出す気になったら言ってね〜」
『絶対に出さないから返して下さい！』
「ホントに…？ま、出したくない理由が分かったら返すわ！はい！今日は解散！出ていけ〜」
ドアの隙間から見えた部長はニッコリと妖艶に笑っていた
『…全く何のことやら』
ぶつぶつと呟きながら廊下を歩いていたら越前君と遭遇した
「あれ？何してんの？委員会あったっけ」
『そっくりそのまま返すわ。あと私は部活』
聞いた割に興味なさげに素っ気なく返す
『今日の委員会も寝てたな』
ばつが悪いのでそっぽを向く越前君
『会長に言おうか？』
「グラウンド100周は勘弁」
そう言ってまゆをしかめる越前君
私は持っていたフィルムカメラにその姿を収めた
「ちょ、何撮ってんの消してよ」
『激辛料理の写真のやり返し。あとフィルムだから消せないよ』
「あぁアレね。Aが中々可愛く撮れてたでしょ」
『知るか』
そっぽを向いた私の頬が赤かったりしたわけはない
今日も甘口の王子様でした
終わり
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Le-ca(プロフ) - 、さん» 遅れて申し訳ありません、失念していました。外しておきます。 (2019年11月10日 21時) (
レス) id: 0ae78945e9 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 作品作る時にはオリジナルフラグをちゃんと確認して外して下さい (2019年11月10日 18時) (レス) id: 87d0a19326 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Le-ca | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kaduki714/http://
作成日時：2019年11月10日 18時
