続・思えば思わるる？いいや逆だひっくり返せ！

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鉛のように重かった体が軽くなる









同時に全身が熱くなった









何も考えなかった









向かってくるチェンソーに



私の拳をぶつけるだけ









呪霊の動きがひどくゆっくりに見えた









東「…思ったより早かったな」








貴「…ッ」









衝撃から生まれる空間の歪み









土埃が舞う空間に




黒い火花が咲き乱れる









拳を切り裂くはずだった刃が
破片となって落ちる









刃に入ったヒビはそのまま本体へ伝い
呪霊の右腕は吹き飛んだ









怯んだ隙に左腕を掴み肩を抑えて引き千切る









自分でも驚くほどの力が出ていた









自分以外が




スローモーションに見える









東「畳み掛けろ！」









再生する前に祓う









貴「ああああああ！！」









上から真っ直ぐに呪霊の頭を蹴り下ろした









蹴った呪霊の頭部が地面にめり込み







周囲のコンクリごと破裂した









断末魔と共に黒い瘴気が浮かんでいく









重苦しかった空気が消えた









祓ったんだ









確かに









私…









祓えた









貴「はぁ…はぁ……ッ」









プチプチと血管が切れる音









毛細血管が切れ手や脚が赤くなっている









呪力で無理やり体を動かしたんだ









筋繊維もいくつか切れている









痛い




目眩が…！









力が抜け転びそうになったのを
東堂さんに支えられた









貴「……どうでしたか？」









東「合格だ








いい戦いだった









内出血がひどい









今は寝ていろ」









貴「すみません







…お願いします」









緊張が切れると共に意識がフェードアウトした

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