壊れた世界に君とふたり【呪術廻戦】 #2

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貴「あれ」


東「！」



青「…何だよ」





貴「いや、思ったよりぴっかぴかだね
管理が上手」





先を歩いていた彼が止まった場所
彼の目の前にある墓石はそれはもう新品同様の綺麗さだった






あるのは雨による砂汚れや小さな雑草程度



かなりの頻度通っていなければここまで綺麗に保存できないだろう




青「最近墓石を建て替えたんだ
術師として働く前は金が無くて小さいヤツだったからな」



貴「！
…そっか」




東「苔もないな
水洗いして雑巾で磨くくらいで完璧だろう」




貴「じゃあやろっか」







汲んできた水を柄杓で墓石にかけ、真っ白な雑巾で墓石を磨く
軽い汚れは簡単に落ちるので葵くんに任せ、私は小石の間から芽を伸ばす雑草を次々抜いた





10分も経たないうちに綺麗になったお墓を前に、今1度確認する








鎌塚紫月さんはここに眠っている






貴「…」




青「……花は？」

東「これでいいか？」


青「ああ
あ…竜胆が入ってる」





葵くんが渡した仏花には確かに竜胆の花もある





貴「え、不味かった？」



選んだの私なんだけど大丈夫かな




青「別に
母さんが好きだったんだよ」




貴「！
良かった」






左右にある花立に仏花をお供えし、蝋燭と線香に火をつけた
線香を並べて地面に膝をつき、手を合わせる










貴「…」
青「…」
東「…」

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