真面目 vs ヤンキー２ (ページ33)

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真面目 vs ヤンキー２ページ33

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女「登坂先輩！

私を選んでくださいっ！」

広臣「気持ち悪い。」

女「岩田先輩に振られました。

だから登坂先輩私を...」

広臣「そういう女無理。」

なんだよ。この群れ。

てかなにこれ。

なんのことを話してんの？

隆二「借り物競争じゃね？」

広臣「なんでその事を、」

健二郎「兼子ってやつきたで」

健ちゃんの声で前を見ると

ズカズカ歩いてくる兼子。

はあ、気持ち悪いんだよな。こいつが一番。

俺の元カノ。

俺の○フレ。

俺の好きな人。

ややこしいことばっかり言ってくる。

もちろん全て嘘で、

一番嫌われてるんじゃねえか。って思う。

広臣「なんのようだよ。」

兼子「借り物競争のこと、」

健二郎「あのなあ、」

兼子「山下ちょっと黙って、」

健二郎「なっ、」

はあ、さっさと言えよ。

兼子「右から二番目の紙を選んで、私のところに走ってきて」

広臣「はっ、無理。」

兼子「お題気にならないの？」

広臣「なるわけ、兼子「あの子のことなのに？」は？」

あの子って、A？

兼子「剛典には、左から2番目の紙を取ってって言ってある。」

広臣「そのお題にはなんて書いてある。」

兼子「黄色のハチマキ。ってね」

広臣「は？」

まさか...。

俺の課題には？なんて書いてある？

兼子「それは、本番までのお楽しみに。

じゃあね？」

広臣「おいっ！！」

隆二「変なやつだなあ。」

健二郎「なんやねん、あいつ。」

ああ、なんだよほんと。

岩ちゃんの紙を取るべき？

言われた通りの紙を取るべき？

それとも、違う紙を取るべき？

隆二「あまり悩むな。」

広臣「悩んでしまうよ。」

健二郎「まあ、あの子にもライバルにもかかってる事やしなあ。

俺も悩んでまうわ。」

はあ、どうすんだよ。

家に帰っても兼子の言葉が離れない。

ちっ、なんでこんなに悩むんだよ。

イライラする。

ああ、

隆二「臣、」

広臣「あ？」

隆二「臣がそんなに悩んでても

結果を決めるのは臣じゃないからね。」

広臣「...」

隆二の言ってることは間違ってない。

逆に正論すぎてなにも言い返せない。

奪えばいい。ってもんじゃない。

奪っても心を変えてくれるか変えてくれないかの問題。
だから、俺は奪うことにしても

岩ちゃんを見るAの横顔はどうしても奪えないものなんだ。

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