君のためなら【AtR】

鈍感ペット【花園 める】 ページ22

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「ご、ご主人様...？あ、あの...」

「なに？ペットに拒否権ないよね。」



私の目の前には2人のご主人様。
と、命令に反抗するペット。私。

数年前、生活費のために始めた契約ペット。
ご主人様、というのは目の前のイケメン2人のこと。

そして、今、私が反抗しているのは2人からの命令だった。
普段なら『隣にいて』だとか『料理作って』だとか、普通の命令だったのに、今日だけは違った。



「で、でも、さすがにキス...は、」



そう。今日、2人からされた命令は『キスして』。

恋人でもないのにキスなんてありえない。
ましてや、こんなかっこいい人達となんて...
そ、そうだよ！もしかしたら元カノの穴埋めかもしれないし。



「ま、まず、なんで恋人でもないのにキスなんですか...！？」



私がそう言うと2人は同時に目を逸らした。
その反応にどこか期待する自分がいるのは隠しておこう。

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