最後の雨

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ひゅ「Aごめん、みんなに話した。」



ひゅうがのその一言で何の話か理解したようだった。



「そっか、」


やま「…Aはゆうたの彼女だし、
　 それ以前に俺らにとっても大切な友達で、

　 だから守りたいって思う。」



やまとの目を見て真剣に話を聞く彼女。

たくさん時間を使って話し合って出した答えだけど
正しいかどうかなんて分からない。



やま「散々話し合って決めたんだけど、
　 俺たちはこれから彼女いないって言ってく。」

やま「Aの存在を隠すのは申し訳ないけど
　 Aや、友達を守る方法はこれしか見つけられなかった。

　 本当にごめん。」



やまとが頭を下げると少し焦ったように笑って



「いっぱい考えてくれて
　守ってくれて有難う。」



と言った。

俺は堪らなくなって彼女に近づくと
ごめんと有難うの気持ちを込めて抱きしめた。



ゆた「好きなことに変わりはないから…」


「うん、私も好きだよ。」



笑顔も泣き顔も怒った顔も困った顔も
俺以外の誰にも見せないで欲しいと思う。

Aの世界の何もかもを、俺が照らしていたいと思う。


今は無理でもいつか、近い将来、
大切な彼女がいることを報告できるように

もっともっと頑張ろうと心に決めた。

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