最後の雨

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買ってきた家具や実家から持ってきた服たちを
ある程度整理し終わって

明日はそんなに早くないからと
引越し祝いがてらAとお酒を飲む。



「ゆうたくんもついに一人暮らしかあ。」



チューハイ缶片手に俺の方に凭れてくるA。

俺よりお酒が弱い彼女の頬はもうすっかり上気している。
滑らかな肌に指を滑らせると擽ったそうに身を捩った。



ゆた「寂しくなったらいつでもおいで。」


「…じゃあずっといる。

　なんて。笑」



冗談だよ、と悪戯をする子供のように笑う彼女。

そんな彼女の手から缶を取り上げて
ゆっくりそのまま押し倒す。



ゆた「俺はそれでも全然いいよ、」



アルコールのせいで潤んだ瞳は俺を捉えて離さない。

引き寄せられるようにキスをすれば
深く、深く沈んでいく。




行為が終わって腕枕をしてやれば
Aは疲れていたのかすぐ寝てしまった。

長い睫毛が頬に影を作っている。

何も着ないままの胸元に吸い付いて紅い花を咲かせる。
隣から聞こえる静かな吐息。


甘い髪の匂いも
すり寄ってくる愛おしい仕草も


何もかも俺のもの。

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