のんびり屋ちゃん Ⅲ【テニスの王子様】 (ページ9)

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８７「単純」ページ9

越前「俺なら主役に抜擢された以上、どんな役もやりこなしますけど…ね、A先輩？」

え？何で私…と思ったけど挑発してるっぽいからのっとこうか。

「うんうん、私だって抜擢されたらその役を一生懸命やるよ」

思ってもないことを一応言ってみた。

丸井「挑発して籠城を解く作戦か…」

ジャッカル「っはは、いくら赤也が単純馬鹿でもそんな手にのってくるはずが…」

ジャッカルが言いかけた瞬間、ドアが勢いよく開いた。

出てきた充血済みの赤也が叫ぶ。

赤也「おうおうやってやる！！ドレスでもなんでも来てやるぜえ！！」

…うわぁ…

ジャッカル「…あっさりのってきたな…」

丸井「思っていた以上に単純だったか」

✼

暗い講堂に、幸村くんの声が響き渡る。

幸村「この度は、テニス部プレゼンツ、悲劇！シンデレラと愉快な仲間たちにお越しいただき、ありがとうございます」

幸村「それでは、ごゆっくり鑑賞ください」

幸村くん、ナレーターなのかな？

そして桃城くんとリョーマの間に座った私。

話知らないから、結構楽しみ…かも

桃城「悲劇だってよ…」

越前「やばくないすか…？」

…果たしてあの異色の皆が劇なんて披露できるのかな…。

赤い幕がゆっくりと上がり、微かに人の姿が見えてきた。