のんびり屋ちゃん Ⅲ【テニスの王子様】 (ページ5)

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８３「おかえりなさいませ」ページ5

越前「とか言ってる割には先輩超ノリノリっすよね、…A先輩目当ての癖に」

桃城「うるせえ！そんなのお前もだろ！？」

そんな言い合いをしながら桃城と越前は階段を歩いていくのだった。

✼

桃城「３年A組…」

あるクラスを桃城は覗き込んだ。

桃城「し…し…」

越前「執事喫茶っすよ」

桃城「ど、どわすれだよ…」

桃城がそう言って前を向くと、そこには執事服を着た真田と柳生が待ち構えていた。

真田柳生「「おかえりなさいませ」」

声を揃えてふたりは言った。

桃城「えぇっ！？」

越前「嘘っ…マジ？」

桃城「真田さんと柳生さんこのクラスだったんすねぇ！？…あ、今日はお招き頂きありがとうございました！」

越前「なんか二人共…テニスやってる時とは全然雰囲気違うっすね…」

驚き口を開いたまま話す2人に、中性的な声が加わった。

幸村「ふふっ、よく似合ってるだろう？」

桃城「っああ！幸村さん！」

幸村は肘を机につけたまま桃城達の方を見た。

幸村「海原祭へようこそ」

真田「桃城、越前。よく来てくれたな。思う存分楽しんでいくが良い」

「「はい！」」

幸村「そうだ。この後我々テニス部は講堂で演劇を披露することになってるんだ。よかったら見に来ないかい？」

越前「…演劇？」

幸村「そう、演劇。…後A。そろそろ恥ずかしがらずに出てきたらどうだい？」

その言葉に桃城と越前はまた驚く。

桃城「え！？Aさん！？」

桃城が思わず叫ぶと、柳生と真田の後ろからゆっくりとAが出てきた。

幸村の方をAはちらりと見ると、目線をそらしながら言った。

A「…おかえりなさいませ、…ご、ご主人様」

桃城「ぶっ！？」

越前「っ！？」