９２「無理」 ページ14
楽しげな鐘が響いた。
ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ…
デデン!と音がなりそうなくらいスポットライトに私は当てられている。
桃城「ぶっ！」
越前「先輩…」
柳「…おめでとうございます！」
丸井「…おめでとう！」
ジャッカル「…おめでとう！」
越前「…(絶対嫉妬してるし)」
全然おめでたく思ってなさげに見えますが…
「はあ…なんでこんな目に……(エヴァかよ)」
真田「ここでキッスをするのだ」
弦一郎が私の肩に手を置いた。
「…え？」
ｶﾞｼｯ
そして向きを変えられ、弦一郎の手が両手に来る。
「ちょっ…ちょちょちょ待って！そんなの聞いてない！」
真田「大丈夫だ、フリだけだ」
「いやいやいや、フリでもなんでも無理！」
フリなのに弦一郎顔赤いし！私も絶対赤くなってるし！
真田「…わ、笑え…笑うのだ」
弦一郎の顔が凄く近くなり…
「っうわぁぁあ！！」
やっぱ無理、恥ずかしい…っ
私はドレスを少し上げ裏へ走りだした。
その様子に何故か笑いがうるさいぐらい沸き起こる。
越前「せ、先輩ーｯｯ！！」
桃城「先輩ーｯｯ！！」
✼
そんなこんなで、滅茶苦茶だったが演劇は1番良い賞をもぎ取った。
幸村くんも凄く喜んでいたからまあ…その…いいとするか。
後で弦一郎が青学に私のドレス姿の写真と手紙を送ったことで私が部室に引きこもったのはまた別のお話。
オマケ
桃城「幸村さん、なんで最初っからシンデレラ役をA先輩にしなかったんすか？」
幸村「そんなの決まってるじゃないか。Aを真田とキスのフリをさせるの嫌だったし…まぁ、結果的にさせちゃったんだけど」
越前「…(幸村さんといい真田さんとの結婚を祝う時だったりこの人達無意識なのか知らないけどA先輩の事…)」
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作者名：ガブちゃん | 作成日時：2018年5月22日 22時
