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菊池風磨side
「え?あ、はい。無事終わりました。
ってそれより菊池さん相談あるんですよね?先にそっち聞きますよ」
「あー俺のはあとでいいから。
Aちゃんの近況報告してよ。
どうだった?楽しかった?」
「はい、楽しかったです。映画見たりして。
ワンちゃんも可愛かったですし」
そこでの出来事を思い出したのか、柔らかい表情で話してくれる。
楽しかったようで何よりだ、なんてまったくもって思えないが「それはよかった。心配してたようなことは起こらなくてよかったじゃん」と言う。
「えぇまぁ、そうですね」
歯切れが悪い。
俺は口を開く。
「でもさ、Aちゃんひどくない?
なんで菊池さん呼びに戻ってんの?今俺ら2人じゃん」
「それはその…色々あって」
どうせ中島の前で俺の名前出したか何かしたんだろ?容易に想像がつく。
「ふーん?でもあれじゃん?
いくら彼氏がヤキモチ妬くからって、呼び方変えるまでしなくてよくない?」
「え?」
「だってAちゃんは、もともとファンとして俺のこと風磨君って呼んでたわけだし。俺のファンの子は俺のこと下の名前で呼ぶ子が多いわけで。
どうせ中島に俺とのこと知られて、なんか言われて、菊池さん呼びに戻したんでしょ」
「ちょ!ちょっと待ってください」
急に遮られる。
「一体誰の話をしてるんですか?」
と何を言っているんだという顔で聞かれた。
「え?Aちゃんと中島でしょ?」
俺も何言ってるの?という顔になる。
「それはそうなんですけど、
彼氏なんかじゃありません!」
え?
「え?がち?」
「はい。中島さんとそういう関係になってないですから」
うそでしょ
「うそでしょ。家にまで行ったのに?」
心の声と発言がシンクロする。
「どういうことですか?家に行ったら付き合うと思ってたんですか?」
ちょっと軽蔑したような口調だ。
「いやいや、そういうわけじゃないけど。
Aちゃんを軽い女だと思ってたとかそういうんじゃないから、決して!」弁解する。
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作者名:にこ | 作成日時:2021年9月25日 22時