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中島健人side
「いい店だったよねー、安心して任せられそうじゃない？
担当の中村さん？も落ち着いてたし。」
てっきり大人の男性が対応してくれるもんだと思っていたから、自分と同年代の女の子が出迎えてくれて驚いた。
黒髪をゆるくまとめ、落ち着いた笑顔を向けてくれる彼女は、華美ではないが知的な雰囲気を漂わせていた。
さすがスーツ屋、グレーのパンツスーツがよく似合う。
「そういえば仕事どこであるの？」
「ないですよ。」
「は？」
「だからないです。」
「どういうことだよ？！」
「中島さん、一旦切り上げたがいいと判断したからですよ。何自分からセクシー言っちゃってるんですか！
せっかく彼女が普通に接客してくれてたのに。」
「え、あれぐらいよくない？だって気になるじゃん、見た感じ俺と歳も近そうだしセクゾ知ってくれてるのかなーとか思っちゃって。ちょっとアイドルの俺が出ちゃったよね。」
生地選びの最中も彼女は落ち着いていて丁寧だった。
あまりにも普通なもんだから俺のこと知らないんじゃないかと思いながら、特に何も考えず肩越しに彼女と目を合わせようとしたら、今までの彼女には似つかないほどのスピードで飛び退かれた。
その動揺した一瞬を見てしまうと、彼女が自分のことを知っているのかどうか確かめたくなってしまったのだ。
「出ちゃったじゃないんですよ、これから採寸だの合わせだのあるんですよ？芸能人に免疫なさそうな一般の人にアイドル感出して、なんやらかんやらあったら困るんですから気をつけてくださいよ。」
「なんやらかんやらって何よ？」思わず笑ってしまう。
何を心配してんだかうちのマネージャーは。
十八番のセクシーを会話の中に入れてみて反応を待ったが、俺のことは知ってくれていたことは分かったものの、それまでのようだった。
俺としてはセクラバだったら嬉しいなーとか思ってだんだけど。
「だいじょーぶだって！あの子はファンとかではないぽかったし？」
「その油断！大敵です！あなたはアイドルなんですから！人が落ちるのは一瞬なんですよ！」
「はいはい、わかったよ。気をつける。にしてもスーツできるの楽しみだなー」
頬杖をついて窓の外を見やる。空はいつのまにか夕焼け色から群青色に染まっていた。
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にこ(プロフ) - risaさん» コメントありがとうございます。更新のペースはゆっくりになるかと思いますが頑張ります！引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです♡ (2021年9月24日 14時) (
レス) id: c73915c859 (このIDを非表示/違反報告)
risa(プロフ) - ドキドキしながら読ませていただきました♡ これからの展開が楽しみです！更新楽しみにしています！ (2021年9月23日 18時) (レス) id: fe924e0240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこ
| 作成日時：2021年9月18日 9時
