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黒縁眼鏡をクイっと下にずらし来ちゃいました、と言う。



「いらっしゃいませ。
菊池さんどうされたんですか?
急にお越しになるなんてびっくりしました。」



私は驚きを隠せないまま、ひとまず店の受付ソファに案内する。



「この前言った通り、スーツお願いしにきたんですよ。」

店内を軽く見渡しながらそう言う菊池さんに私は頭を下げた。



「そうなんですね。
せっかくお越しいただいたのに申し訳ないんですが、いまからご予約のお客様が店長と奥の個室を使う予定なので、ご案内できるお部屋がないんです。
私は手隙なので対応自体はできるんですけど。
この受付スペースだとガラス越しに見えちゃいますので…」



「あーそうなんすね〜」と彼は口元に手をやりながら何やら思案している。




しかしすぐにそばに立つ私を見上げたかと思うとすくっと立ち上がり

「店長さん呼んでもらえます?」と聞いてきた。


私はわかりましたと言い、店長を呼びにいった。




手短に状況を説明し奥から店長を連れてくると

「はじめまして菊池です。」と彼は店長に近づき挨拶をした。

「いらっしゃいませ。
本日はせっかくご来店頂いたのにすみません」
と店長が頭を下げると

「そのことなんですが、今から中村さんお借りしてもいいですか?」
などと聞いている。

私は驚き菊池さんの後ろ姿を見つめた。

店長も一瞬驚いた様な顔をしたものの、構いません、とにこやかに言った。


「ありがとうございます。
じゃ中村さん、打ち合わせに必要なもの準備して下さい。俺ここで待ってるんで」




え、なに、どゆこと?!

私を借りるって言った?

疑問符が頭を満たすけれど、私は言われるがまま打ち合わせに必要な生地見本とメモ用紙などをバタバタと紙袋に突っ込み菊池さんの元へ戻った。




「お、きたきた。
じゃ店長さんちょっと行ってきます」

「はい、いってらっしゃいませ」

「え、行くってどこへ?!」

2人の顔を交互に見て尋ねても、

店長はにこやかにカウンター越しに手を振っているし、菊池さんは私の腕を引き店外へ出ようとしていた。

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設定タグ:SexyZone , 中島健人 , 菊池風磨   
作品ジャンル:恋愛
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にこ(プロフ) - risaさん» コメントありがとうございます。更新のペースはゆっくりになるかと思いますが頑張ります!引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです♡ (2021年9月24日 14時) (レス) id: c73915c859 (このIDを非表示/違反報告)
risa(プロフ) - ドキドキしながら読ませていただきました♡ これからの展開が楽しみです!更新楽しみにしています! (2021年9月23日 18時) (レス) id: fe924e0240 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にこ | 作成日時:2021年9月18日 9時

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