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私は彼のすぐ斜め後ろに立ち、持ってきた生地を彼の肩から胸元にかけ、いかがですか？と鏡の中の彼に話しかけた。
こんな近くで中島健人の肩に触れる日が来るとはな、と拝みたい気持ちになる。
「お、いいんじゃない？どうですか？」
そう言う鏡の中の彼と目が合う。
目が合うと心臓が早鐘を打ち始めるのがわかったが、それが顔に出ることのないよう、いいですね、と笑顔で返す。
その後も何枚か生地を変えて似合うものを探していく。
「なるほど。迷うな。中村さんは僕に似合うのはどれだと思います？」
それまでは鏡越しの会話だったのに、急に肩越しにこちらを振り返り聞いてきた。
あまりの顔の近さに思わず一歩後ろに下がってしまう。
ちょ、近いって！
自分がアイドルなの自覚してくれ！至近距離禁止！！
と心の中で頼みながらも、そうですね、と鏡に映る中島健人の全身を見つめる。
見れば見るほどスタイル良いことこの上ないなとありふれた感想をしみじみ覚えながら
「どれもお似合いでしたから難しいですね。黒は締まって大人っぽかったですし、ネイビーは洗練された雰囲気ですごくお似合いでしたよ。」
普段仕事で色々な衣装を着慣れているからか、どの色味も甲乙つけがたく似合っていた。
そうだな、と口元に手を当てて鏡の中の自分を見つめて思案する様子は、いつもの中島健人そのもので。
この人はカメラが回ってなくてもこんなにかっこいいのか、と感心してしまう。
「じゃあ最後に合わせたやつにしようかな」という言葉にはっと我にかえる。
彼は、麒麟のジャケ写を思い出させる深い紺色の艶のある生地を選んでいた。
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にこ(プロフ) - risaさん» コメントありがとうございます。更新のペースはゆっくりになるかと思いますが頑張ります！引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです♡ (2021年9月24日 14時) (
レス) id: c73915c859 (このIDを非表示/違反報告)
risa(プロフ) - ドキドキしながら読ませていただきました♡ これからの展開が楽しみです！更新楽しみにしています！ (2021年9月23日 18時) (レス) id: fe924e0240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこ
| 作成日時：2021年9月18日 9時
