検索窓
今日:23 hit、昨日:57 hit、合計:119,742 hit

35 ページ36

.








朝練中、一度も黒尾と目が合わなかった




そればかりか黒尾とやっくんも一言も喋ることなく

嫌な空気のまま朝練が終了した







昇降口で上履きに履き替えるため下駄箱を開ける



毎日入っていた気持ち悪いあの紙切れが

今日は入っていない







黒尾は本当にあの子と付き合ったのだろうか


だから、黒尾のそばにいた私に嫌がらせする理由もなくなって








さっき止まったはずの涙がまた溢れてくる


心做しか頭もズキズキしてきて痛い

















夜「おい安達。保健室行くぞ。」




『う、ん。ありがとう、やっくん…。』















私の涙に気付いたのか、

横で上履きに履き替えていたやっくんが手を引いてきた









夜「しんどくなったら帰れ。ノートまとめといてやるから。」








先生が不在だったため、ベッドに横になり布団を被った


やっくんは じゃあ とだけ言って部屋を出ていく








泣いたおかげで目は痛いし、頭も痛いしで


ボロボロになった顔を枕に押し付けた









目を瞑っても考えちゃうのは黒尾のこと







けれど体は疲れていたのか、すぐに睡魔が襲ってきて



そしてそのまま意識を手放した















___________________















「……さ、…お……て。」




『ん、んんう、…。』




先生「安達さん。おきて。もう3時よ。」




『えっ!?3時!!?』












3時という単語にビックリして飛び起きた



朝から寝てお昼も起きずにもうこの時間、さすがに寝すぎた













先生「聞いたわよ。歩道橋から落ちたんだってね。

今日はもう帰って安静にしてなさい。」




『わ、わかりました。ありがとうございます。』












やっくんには落ちたこと教えてないから


落ちた時に一緒にいた子が先生に伝えてくれたのかな




でもなんで保健室にいること知ってたんだろう






まあいいや、お礼はまた今度言おう










学校を出て家に帰ろうと、とぼとぼ駅を目指す



けれど気分が沈みきっていて家に帰る気分じゃない










『あっ、そうだ!』









我ながら突拍子もない考えだと思ったけど




気分も足もそっちを向いて、バス停の方へ向かう













ちょうど停まっていたバスに乗り込んで



揺られること数十分












“次は梟谷学園高校前 梟谷学園高校前です”











ここで停車ボタンを押した

36→←34



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (135 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
495人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 黒尾鉄朗 , HQ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

KIRA(プロフ) - キュンキュンする!いつもとっても楽しみです!頑張ってください (2022年5月19日 6時) (レス) @page46 id: 8a3ea8f2fe (このIDを非表示/違反報告)
tama - すごく面白いです!続き待ってます! (2022年5月12日 13時) (レス) @page39 id: 3f769884b2 (このIDを非表示/違反報告)
saku - 凄くいい小説を書いてくださりありがとうございます!!続き楽しみにしてます! (2021年11月23日 17時) (レス) @page15 id: 0f7005463c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:桜空舞 | 作成日時:2021年11月4日 5時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。