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『ごめんー、やっくん、!』
夜「いいから急げ!遅刻する!」
次の日の朝練終わり
制服に着替え、昇降口までやっくんと二人で歩く
ふと、何か忘れてるような気がして
あ、スマホ更衣室に忘れた!!やっくんんん、
やっくんはその一言で全てを察したのか
一緒に更衣室まで戻って
二人仲良く遅刻ギリギリで昇降口へ滑り込んだ
『よかったぁ、間に合いそうだね!』
夜「間に合わなかったら、安達に昼飯奢ってもらってたわ。」
なんて言って呆れ顔のやっくん
でもなんだかんだで優しいのが可愛いんだよなぁ
そんな呑気なことを考えてて、忘れてた
私の下駄箱には毎日紙が入っている事を
けれど今日は違った
< 早クシナイト、オ前モコウナルゾ。>
そう書かれた紙と一緒に置かれていたのは
花びらが抜け落ち、茎も所々折れたくしゃくしゃの花束
お前もこうなる
得体の知れない恐怖が襲ってきて、ボロボロになった花束を
ただ見つめる事しかできなかった
夜「おい安達、なにぼーっと突っ立ってん、
……なんだよこれ。」
『あ、あはは、何だろうねこれ。誰かと場所間違えたのかな。』
夜「嘘つくな。最近ずっと元気なかったのこれだろ。」
『…………、うん。』
下駄箱前で固まってた私を心配して覗き込んできたやっくんに
中身を見られてしまった
夜「心当たりあるのか?とりあえず安達の身に何かある前に…」
『ダメ!みんなには言っちゃダメ、心配かけたくない。
それに、ほら!私に直接危害加えるようなことはないし!』
私強いんだからね〜!とガッツポーズをしてみせるけど、
やっくんは変わらず険しい顔をしている
きっともう朝のHRは始まっているだろうけど
気持ちを落ち着かせたくてゆっくり教室へ向かった
やっくんもそれをわかっているのか
私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれた
先生「おい、バレー部二人も遅刻だとはなぁ。」
教室に入るなり担任にそう言われる
席に着くと黒尾にはどうしたんだって目線を向けられたけど
苦笑いしてスルーした
ふぅーと息を吐いてもずっとあの花束が頭に浮かぶ
恐怖からか、手の震えが止まらなかった
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KIRA(プロフ) - キュンキュンする!いつもとっても楽しみです!頑張ってください (2022年5月19日 6時) (レス) @page46 id: 8a3ea8f2fe (このIDを非表示/違反報告)
tama - すごく面白いです!続き待ってます! (2022年5月12日 13時) (レス) @page39 id: 3f769884b2 (このIDを非表示/違反報告)
saku - 凄くいい小説を書いてくださりありがとうございます!!続き楽しみにしてます! (2021年11月23日 17時) (レス) @page15 id: 0f7005463c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜空舞 | 作成日時:2021年11月4日 5時