Love in voice (ページ10)

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一緒にいた女が、私に向かって

手を振り上げた。

私は思わず、目を瞑ると、

耳元で、ザク。と言う音がした。

恐る恐る目を開けると、

私の足元を見て、

ニヤニヤ笑ってる、るみなの姿

足元に目線を落とすと、

束になった髪の毛が落ちていた。

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私のだ..........

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『.....やっていい事と、悪いことが分からないの？』

るみな「分からない。笑」

るみなは、そう言い放つと

ふ。と笑い、みんなを引き連れて、

校内へ戻っていった。

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.......髪の毛....

別に、大事に伸ばしてたわけじゃ無いけど、

やっぱり、辛い......

30センチは切られてる.......

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そのあと、授業を受ける気になれなくて、

2時限目のチャイムが鳴っても、

その場から動けなかった。

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20分くらい経ったころ、るみな達が

置いていったハサミに気づいた

『........どんなふうになってるんだろ....』

ハサミを手に取り、

髪の毛を確認するため、体育館外の

多目的トイレへと入る。

ゆっくり、目の前にある鏡を見た。

『...........短っ......』

そこに写し出されたのは、

片方だけ髪の毛が短い自分の姿。

『........片方だけとか、本当.....最低....』

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私は、

ふぅ。と大きく深呼吸をして、

拾ったハサミで反対側も切り落とした。

キーンコーンカーンコーン

2時限目の終わりのチャイムが鳴る。

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裏門から学校を抜け出し、

家に帰った。

そして、封筒貯金のお金を持つと、

予約なしでも切ってくれる

美容院へと直行した。

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美容院

「これは....なにかあったんですか..？」

『まぁちょっと。笑』

「............可愛くしますね。」

美容師さんは、それからなにも聞かず、

ガタガタの私の髪の毛を

綺麗に整えてくれた。

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