Love in voice (ページ15)

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「.....佐藤さん」

後ろから突然話しかけられて、

びっくりして振り返った

.......誰だろ....

全然、わからない

「あ、突然、ごめんなさい」

『いえ...なんでしょう...？』

「あ、あの、髪の毛....切ったんですか...？」

『え？』

そんなことを聞かれるなんて

思っても見なくて、きっと今の私は、

とてつもなく間抜けな顔をしてる

『き、切った...というか.....切られた...というか....』

「あ、あの。とっても似合ってると思います」

『え、あ、ありがとう...ございます...？』

「.....今まで、ごめんなさい」

その人は、頭を深く下げると、

友達の方へ走っていった

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『.....さっきの、なんだったの...？』

莉音「気づかないの？」

『...なにが？』

莉音「みんなのこの視線。Aをいじめてやりたい。って感じじゃなくて、今まで悪かったなぁ。っていう感じ。」

え......

でもなんで.....？

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莉音「実は昨日、Aが、髪の毛切られてるところを見た人がいたらしくてさ」

莉音「それは流石に酷すぎるんじゃないか。って声が上がったらしいの」

『......』

莉音「で、実際、今日、Aの長かった髪の毛が短いのを見て、みんな反省してるんじゃないかな」

え......

たった一夜にして、こんなにも

私に対する態度が変わるなんて.....

きっと、昨日の私に言っても

信じてもらえないだろうなぁ。

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莉音の言う通り、教室に行ってからも、

話したことないクラスの人たちや、

違うクラスの人たちが、何十人

「ごめんね」と謝りに来た。

そんな人たちに、『いえ』と

一言しか言えなかった私。

全然いいよ！なんて言える強さは

まだ、今の私にはない。

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莉音「あとは、ボスをなんとかするだけだね！」

ボス。

そう。問題は、るみな。

莉音「絶対、謝らせるからね」

『.....ありがとう。』

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