シーグラス (ページ10)

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ハノ「......最近、忙しいって言われるばっかりで会えてなかったけど.....」

ハノ「......そういうことだったのかな....」

『........聞かなかったの....？』

ハノ「........怖くて聞けなかった.....」

『........そうだよね......』

ハノ「ごめんね....？A、体調悪いのに、こんな相談して......」

申し訳なさそうな声で言う。

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『なんで？そういう話をするのが、友達じゃん！』

『抱えれない気持ちは、半分私が抱えるから。』

私の言葉に、

電話の向こうですすり泣く声。

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『ハノ.....？』

ハノ「....ん....？」

『.......そばに居てあげれなくてごめんね.....』

ハノは何も言わず、声を出して、

泣き始めた。

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本当なら、私が飛んでいきたい。

けど、風邪を移しても困る。

.........あ。

私は、メモ帳を破り、あるメッセージを

殴り書きして、海人の部屋へ

ガチャ

海人「わっ！」

私があまりに勢いよく開けたから

びっくりした顔で、こっちを見る海人に

今書いた紙を何も言わず渡す。

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メッセージを読んだ海人は、

大きく頷き、私の肩をトントンと叩いて

走って家を出ていった。

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『ハノ？今から助けが来るからね。』

ハノ「....ふぇ...ぐす....」

『大丈夫だからね。』

----海人「ハノっ！」

電話の向こうで海人の声が聞こえて、

私は何も言わず、電話を切った。

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海人に見せたメッセージ。

"ハノが泣いてる。"

たった一言。

それだけで海人は、何も言わず

走ってハノのもとへ向かった。

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弱みにつけ込むなんて、

汚いやり方かもしれない。

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けど.......

〈二人の笑顔が見れますように〉と願い

私は、ベッドに入り目を閉じた。

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