シーグラス (ページ39)

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紫耀「授業は？」

平野先輩は、自然に私の隣に座り

話しかけてきた。

『.........さぼりです....』

紫耀「悪いな〜。って、俺もか。笑」

『はい....笑』

紫耀「.........ここ、どうしたの...？」

平野先輩は、私の頬を優しく撫でた。

『........ぶつけました...』

バレバレな嘘をつく。

紫耀「........とりあえず、保健室で冷やそ？」

『だ、だめですっ！！！』

私のあまりの慌てように、

びっくりした様子の平野先輩。

『..........私なら、大丈夫です！』

先輩は、心配そうな顔をしたけど、

わかった。と保健室に行くのをやめた。

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平野「なにかあったら、いつでも相談乗るからね？」

『.....ありがとうございます』

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平野「ねぇ？Aちゃん？」

『はい......』

平野「........Aちゃんはさ。廉が好き？」

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『え？！』

不意に私に投げられた言葉に、

思わず、平野先輩を見た。

平野「んはは。そんなに、びっくりしなくても。笑」

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『..........けど、叶わない恋なので....』

紫耀「え？なんで？」

『.........先輩....好きな人がいるみたいですし、......さっきも.....』

『私なんて、ダメダメです........』

平野先輩は、黙って私の話を聞き、

少し考えるような素振りを見せて、

平野「.....そういうことか。」

一人で納得したように呟き、

ニヤニヤと笑い出した。

『な、何か面白いですか......？』

平野「うん。ねぇAちゃん？」

『はい....？』

平野「今から学校抜け出さない？」

『え？』

平野「抜け出そっか！」

そう言うと、平野先輩は

返事も聞かず、私の手を取り

走り出した。

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校舎の裏から道路に出て、

二人で学校を抜け出した。

『ど、どこにいくんですか！？』

平野「ナイショ！」

平野先輩は、止まることなく走り続け

駅に行き、電車に乗り込んだ。

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