シーグラス (ページ32)

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★32 ページ32

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海人「ねぇ？A？」

『ん〜？』

海人「いつまで、ここにいんの？」

家に帰ってきて、私はずっと

海人のベットに寝転んでいる。

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海人も、何も言わずにいてくれたけど、

さすがに声をかけてきた。

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海人「先輩とは？」

『ん〜........』

海人「なんかあった？」

『ん〜.........はぁ.........』

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海人「幸せ逃げるよ？」

『.......もう、逃げてるよ......』

海人「なんで？」

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『........先輩、好きな人がいるんだってさ〜......』

言葉に出すと、心で思ってたより

ダメージが大きい.....

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海人「え？それで？」

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っ！？

私は、思っても見なかった

海人の反応に、びっくりして、

顔をあげて、海人の方を見た。

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海人「先輩に好きな人がいるってのは、分かったけど」

海人「なんでそれで、そんなに落ち込んでんの？」

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『............だって、好きな人がいるってことは、私なんて入る隙間ないじゃん......』

海人「誰だか聞いたの？」

うぅん。と首を左右に振ると

海人「じゃぁまだわかんないじゃん。もしかしたら、Aかもしれないよ？」

なんて言って、笑う海人。

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先輩の好きな人が私？

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いやいや、それは絶対にない.......

だって、先輩が私を好きになる理由が

全然見つからない。

　

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先輩と同じ、3年生の女の人たちは、

キレイだし、私よりずっと大人。

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そんな人たちが近くにいるのに、

わざわざ、私を好きになるなんて.....

夢の話であっても、

全っ然、想像できない。

って、自分で思って、虚しすぎる......

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海人「まだ諦めるのは、早いんじゃない？」

『.........』

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海人は、そう言ってくれたけど、

知らない誰かを思ってる先輩に、

どう接したらいいのか全く分からない。

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