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◆ リ ク エ ス ト 1 6 - 3 ◆ ページ36

You side


『バイタルチェックしまーす』




いつもと同じようにロッカールームに入ると、さっき見た大谷翔平が驚いた顔でこちらを見てきた。いつも私が座ってるところに大谷翔平が座っているから、違うところに座る。




1「よろしくー」


『佑樹さん、そろそろ拳士さんの物、捨てましょ』


1「あれねー。本当にね」




佑樹さんと雑談をしていると、物珍しそうに大谷翔平が覗き込んでくる。




30「そっか。翔平の時は無かったもんな」


LAA17「あれ、何ですか?」




おばあちゃん看護師さん知ってるだろ?あの人の後任がAなんだけど、毎朝ああやって俺らの体調管理してくれてんの。と陽平さんが説明すると、ふーんと言いながら、また覗き込んでくる。……やりにくい…




『佑樹さん、いつも通りです。次、拳士さん…まだ着替えてるので、賢介さーん』


3「今行くー」




はい。と賢介さんが椅子に座る……何かいつもと違う…と思って、お腹の音、聞いても良いですか?と言ってTシャツを捲って貰う。




『ご飯…食べてますか?』


3「バレたかー。実は昨日から食欲なくって」


『ダメですよ。食べないで練習したら!はい、サロンへ行ってご飯食べてからバイタルチェックします』




賢介さんの手の中指の第一関節の上をギュッと押すと、それ何?って大谷翔平に聞かれる。




『食欲不振のツボですよ』




中魁って言って、胃の調子を整える効果があるんです。グイグイ押してから、サロンに賢介さんを送り出す。次は……今年から背番号が4番になった雄也さんだ!




LAA17「俺もやってもらいたい」


25「翔平が興味持つの珍しいな」


LAA17「宮さん。だって、こんなに若い子が本当にちゃんとできてるのかな?って思ったら興味持ちますよ」


7「……翔平?」


15「こいつ、俺らと同い年」


12「ねー、A」


8「あ、舐められてると思って、完全にご立腹だ、この子」




そんな事、無いです!大谷翔平は1番最後にバイタルチェックしますから、安心してください。と言うと、雄也さんが、若く見られるって良い事やんか。と慰めてくれる。




『完全に私の事、見下してる感じやったじゃ無いですか!』


4「はいはい、わかった、わかった」


『そうやって頭撫でたって、機嫌治らないんですからね』


4「でも好きやろ?頭撫でられるの」




雄也さんの言葉を無視してバイタルチェックを続けると、無視すんな。と笑いながら私をなだめる。




.

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作者名:歌子(かこ) | 作者ホームページ:https://bit.ly/35Iex9O  
作成日時:2018年10月26日 22時

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