それはまるで魔法のように【８】 (ページ34)

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◆ リクエスト１６ - １ ◆ ページ34

西川 side

7「A！！」

『遥輝さん！！』

救護室前の廊下を歩くAの背中を見て思わず叫べば、クルッと振り返って俺の元に走ってきて抱き着くAを、これでもかと言うくらいにきつく強く抱きしめる。

7「バカ！どこ行ってたん？」

『ごめんなさい…』

7「おかえり！」

『ただいま！』

何、卓さんに簡単にキスされてんねん！アホ！と言うと、何で知って…あ！陽平さん、本当にLINEしたんですね！信じられへん。とご立腹。

7「信じられへんのはこっちや」

私のこと好きにさせて。って好きな女に言われたら、煽られてるって思うやろ。と言うけれど、そうなんですか？とわけわからん顔をしている。

7「ほんまにたらしやな！人たらしや！」

『違いますからー』

あ！そうや、慎吾に会ったんですけど、遥輝さん、またご飯連れてってください。って行ってました。と慎吾からの伝言を受け取る。

7「慎吾に会ったん？」

『智之さんの家でタコパした時にいたんです』

7「連絡してこい。って言っておいて」

『私、伝書鳩やないですけど』

Aがいない日なんて、たったの３日間だったけど、こんなにポッカリ心の何かが抜け落ちた感じにさせるコイツに、依存しとんねやな。と多分ファイターズの面々が思っとるやろう。

LAA17「あれ？遥輝さん？」

背中から久し振りに聞く懐かしいクソガキの声。振り向けば、翔平が立っていて、こっちに歩いてきながら、やっぱり遥輝さんだ！と近付いてくる。

LAA17「やっぱり！お久しぶりです！」

7「こっち来たん？」

LAA17「アメリカ帰る前に挨拶に来たんです」

そちらの女性は、彼女さんですか？と言う翔平に、そう。俺の彼女と言うと、マジすか！？とAをまじまじと見るから、Aは警戒心剥き出しで俺の後ろから翔平を観察する。

7「A、警戒しすぎや」

『私、いつから遥輝さんの彼女になったんですか』

LAA17「違うんですか？」

『違います！』

昨年からこちらで救命士兼広報担当の朝比奈Aです。とぶっきら棒に挨拶するA。翔平は、普通にロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平です。と自己紹介する。

7「お前、流石に大谷翔平は知ってるよな？」

『流石に知ってますよー』

2「お！翔平じゃん！」

LAA17「拳士さん！お久しぶりです」

いつのまにこんなに若い職員入ったんですかー？と明らかにAが自分より年下確定の発言。

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